伊藤健太郎が語る、『今日から俺は!!』での新たな挑戦 「思い入れはめちゃくちゃ強いです」

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2018年10月20日 19:12  リアルサウンド

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 西森博之の同名漫画をドラマ化した『今日から俺は!!』(日本テレビ系)が毎週日曜22時30分から放送中だ。『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』など人気作を手がけてきた福田雄一が監督・脚本を務める本作は、悪知恵天下一の規格外ヒーロー・金髪パーマの三橋貴志(賀来賢人)と、相棒のツンツン頭・伊藤真司(伊藤健太郎)が織り成す学園コメディー。“ツッパリ”全盛期の1980年代を舞台に、ツッパリに憧れる2人の活躍を描く。


 今回リアルサウンド映画部では、「曲がった奴には絶対負けない」を信条にツッパる熱血ヤンキー・伊藤真司を演じた伊藤健太郎にインタビュー。初共演となった賀来賢人の印象や撮影秘話、本作がきっかけと語る改名の意気込み、特徴的なツンツンヘアーについてまで話を聞いた。


 【写真】伊藤健太郎インタビュー写真


■「賀来さんは、もうお兄ちゃんみたいな感じです」


ーー最初に本作の出演が決まったときの心境を教えてください。


伊藤健太郎(以下、伊藤):出演が決まる半年以上前に面談をして頂いて、決まった時は素直にめちゃめちゃ嬉しかったです。他のキャストさんの名前を聞いた時も、僕の大好きな方たちがたくさんいらっしゃったので凄く楽しみでした。伊藤役は僕以外誰にもやってほしくないという気持ちは強かったです。ただ、原作を読んで「実写化する時にこの髪型どう再現するんだろう?」とは思いました(笑)。


ーーかなり立派な髪型ですよね。


伊藤:凶器っぽいって言われますね(笑)。


ーー撮影の間はずっとこの髪型だったんですか?


伊藤:これでコンビ二に行ったりしていました(笑)。止められるんですけど、「アイス食べたい! 暑すぎる!」って言って(笑)。気温には皆、やられていましたね。髪というより、衣装の長ランを着ないといけないのが本当に大変でした。ロングコートを着ながら夏場に暴れ回っている、という風に考えてもらえれば分かりやすいかなと思うんですけど(笑)。


ーー今回が初共演となる主演の賀来賢人さんの印象はどうですか?


伊藤:僕にとって賀来さんは、もうお兄ちゃんみたいな感じです。賀来さんは福田さんの作品にたくさん出ていますし、本当にお芝居に対して熱い方なので、いろいろなことを賀来さんに相談させてもらいました。感謝しかないです。


ーー撮影中印象に残っているエピソードは?


伊藤:本当にいっぱいありますが、お昼ごはんを食べた後、賀来さんや清野(菜名)さんとバスケをよくしていました。あと、いつもみんなで肉を食べに行っていました。焼肉とかステーキとかしゃぶしゃぶとか……。ひたすら何かしらの肉を食べていました(笑)。


■「『大丈夫かなこのままで』と悩む時はありました」


ーーかなり楽しげな現場ですが、撮影で苦労したことはありましたか?


伊藤:最初の伊藤は、ボケることが少ないキャラクターというのもあって、真面目なお芝居が多くて。賀来さんをはじめ、太賀さんやムロさんが思いっきりふざけて、福田組ならではのコメディーをやられているのを近くで見ていて「 あ〜僕も早くやりたいな」「大丈夫かなこのままで」 と悩む時はありました。ただ、福田さんも「大丈夫だから」 とずっと言ってくれていましたし、橋本(環奈) さん演じる京子の前ではボケの演技も多くて、橋本さんが現場に入ってからは吹っ切れてやることができました。


ーー橋本さんとのやり取りはいかがでしたか?


伊藤:本当にふざけていました(笑)。伊藤は京子の前ではデレデレするし、京子も伊藤の前ではデレデレするという演技だったので。橋本さんとは楽しく撮影していました。結構息は合っていたんじゃないかなと思います。


ーー本作の撮影を通して、自身で成長できたと感じる部分はありますか?


伊藤:一番はアクションです。本作ではたくさんの人と一緒にアクションをやって、タイミングや相手との呼吸を意識したり、ちょっとずつ上手くなってきているんじゃないかなと思います。あと、ここまでコメディーらしいコメディーをやってこなかったので、「こっち(コメディー)もやりたい」と思う自分を発見できたというのはすごく大きいですね。一番といったらあれかもしれないですが、コメディーはすごく難しいジャンルだなと今回思いました。ただ、人を笑顔にするというのは難しい分、やりがいがあることだと思うのでチャレンジしたいです。やっぱり、作品がコメディーだと現場も明るくなりますし。


ーー伊藤さんが出演している作品を観ると、どの作品でも違った印象を受けます。自身で作品に溶け込む工夫などはしているんですか?


伊藤:出演作品で共通してやっていることはないのですが、街を歩いている人を観察して、どういう気持ちなのか、どういう動きをするのかは気にしています。あとは服装から作り込むことも意識したりします。


■「すごく怖くもあるし、楽しみでもあります」


ーー今回、初めての福田組に参加してみていかがでしたか?


伊藤:福田監督は、他にはなかなかいないタイプの監督だなと思います。個人的に福田さんの作品をたくさん観ていましたし、福田さんが作るものがすごく好きだったので、いつかご一緒できたらいいなとは思っていて。だから、今回こういう形で一緒にお仕事ができたというのは最高でした。本当に嬉しかったです。


ーー新たに得た経験も多かったようですね。


伊藤:根っこの部分で、ものづくりをするということに対してのストイックさは、福田さんは本当にすごいなと思いました。キャストもスタッフも、この作品に関わっている人たち全員で一丸となってものをつくるということの大事さを、今回、福田組に参加してすごく思いました。


ーー今年は映画『ルームロンダリング』『コーヒーが冷めないうちに』『ういらぶ。』 などの話題作にも出演し、現在ブレイク中と言っても過言ではないと思います。


伊藤:2018年はいろいろな作品に出演させていただきましたが、僕の中では『今日から俺は!!』 という作品もすごく大きなポイントになるんじゃないかなと思います。『今日から俺は!!』 が放送し終わった後がすごく怖くもあるし、楽しみでもあります。もっと頑張らないといけないなと思いますし、それこそコメディーにももっとチャレンジしていきたいです。とにかく『今日から俺は!!』への思い入れはめちゃくちゃ強いですね。この作品がきっかけのひとつで「健太郎」から「伊藤健太郎」に改名したというのもありますし。


ーー改名に至るまでの経緯、意気込みは?


伊藤:本当は改名するのはもっと先のことだと思っていました。『今日から俺は!!』の撮影中に21歳を迎えることになり、伊藤真司という役に出会えたし、本名も伊藤だしと、ちょうどいいタイミングなのかもなと感じて改名しました。


ーーでは本当に運命的というか。


伊藤:そうですね。だから『今日から俺は!!』にはすごく感謝しています。


(取材・文=島田怜於/写真=池村隆司)


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