乙武さん「子どもに平等なチャンスを」 児童扶養手当の増額求める「ネット署名」開始

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2015年10月22日 20:21  弁護士ドットコム

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ひとり親世帯に対して、政府からお金が支給される「児童扶養手当」。その2人目以降の子どもへの増額を要望するインターネット署名活動が10月22日、始まった。この日、東京・霞ヶ関の厚生労働省記者クラブでは、署名を呼びかけるNPO法人などの有志が記者会見を開いた。


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署名を呼びかける有志には、女優の沢口靖子さん、作家の乙武洋匡さん、ジャーナリストの田原総一朗さんら、各界で活躍する計49人が名を連ねる。記者会見には、世話人で「認定NPO法人フローレンス」代表理事の駒崎弘樹さんら6人が出席。駒崎さんは「貧困家庭への取り組みが、日本は大変ぜい弱だ」と訴えた。



●1人目の手当は約4万円なのに、2人目は5000円


児童扶養手当は、1人目の子どもには最高月額4万2000円が支給される(所得制限あり)。しかし、2人目になると月額5000円、3人目以降は月額3000円と、大幅に減額されるのが現状だ。



会見では、発達障害を抱える高校生1人と、小学生3人の子どもを持つ女性が発言。「余裕がなくて、いつも子どもに怒ってばかり。食べ盛りの子どもたちの食費だけでなく、将来のために貯金などができれば、子どもたちの笑顔も増える」と窮状を訴えた。



また、低所得家庭の子どもの学習支援等を行う「NPO法人キッズドア」理事長の渡辺由美子さんは「ひとり親たちは経済的困窮だけでなく、時間的困窮にも苦しんでいる」と指摘する。教育費や食費などにお金がかかるために働かざるを得ず、「子どもの面倒をみようと思えば、仕事を減らさなければならない」という現実があるそうだ。



3年間教員として教育現場に携わったことがある乙武さんは、そのときの経験をもとに、署名の意義を強く訴えた。



「経済的理由で子どもたちのスタートラインにばらつきがあることに対して、現場でもどかしさを感じていた。他者と同じだけのチャンスが平等に与えられる、本当の意味で豊かな社会を作るためにも、このキャンペーンを成功させたい」



今後は、オンライン署名サイト「Change.org」を通じて署名を集めていく。



・Change.orgの署名キャンペーンページ


(弁護士ドットコムニュース)


このニュースに関するつぶやき

  • お互いバツイチで、事実婚なのに手当てが貰えなくなるからって婚姻届を出さない不正受給者だっているのに…。財源確保したり、不正受給者を取り締まるのが先だろ!
    • イイネ!472
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