高市氏、裏金候補を精力的に支援=岸田氏、影響力維持へ思惑【24衆院選】

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2024年10月19日 08:01  時事通信社

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自民党から非公認となった無所属候補を応援する高市早苗前経済安全保障担当相=17日、東京都八王子市
 自民党の高市早苗前経済安全保障担当相が衆院選で、派閥裏金事件に関係した前職らを精力的に支援している。次期総裁選も念頭に、党内の支持基盤を固める狙いがある。岸田文雄前首相も影響力維持に向け、自身が率いた旧岸田派の前職らの選挙区を中心に足を運ぶ。

 「こんなすばらしい政治家を押し上げなくてどうするのか」。高市氏が17日、東京都八王子市の街頭演説で持ち上げたのは、裏金事件を受けて自民を非公認になった前職の萩生田光一氏(東京24区)だ。

 萩生田氏は、党政調会長や経済産業相などを歴任し、旧安倍派で「5人衆」と呼ばれた実力者の一人。しかし、今回は無所属での出馬となり、立憲民主党の野田佳彦代表が「象徴区」として第一声の場所に選ぶなど、厳しい戦いを強いられている。

 高市氏は15日の公示以降、同じく非公認となった小田原潔氏(東京21区)、細田健一氏(新潟2区)らの応援にも駆け付け、陣営から「高市氏が頼みの綱だった」と感謝の声が上がっているという。選挙期間中の応援要請は120件を超え、現在も「どんどん増えている」(周辺)状況だ。

 高市氏の動向について、党関係者は「苦しんでいる人を助けて仲間を増やし、『次』に備えようとしているのだろう」との見方を示す。9月の総裁選では、議員票の比重が増える決選投票で石破茂首相に競り負けた。高市氏にとって党内の仲間づくりは最大の課題だ。

 岸田氏も精力的に全国を回っている。18日は旧岸田派の元職2人を応援するため、日本維新の会が強固な地盤を持つ大阪入り。「つかみ掛けた明るい兆しを継続できるかどうかが、この選挙で問われている」と述べ、岸田政権の政策継続を訴えた。

 岸田氏は1月、派閥解散の検討をいち早く表明。8月には、党総裁として裏金事件の責任を取って退陣する意向を示した。衆院選の全国行脚について、党関係者は「(同僚らに)迷惑をかけたとの思いがあるのだろう」と推しはかる。

 一方、旧岸田派でナンバー2の座長を務めた林芳正官房長官は、総裁選の1回目の投票で4位に食い込んだ。存在感を増す林氏に対し、「(党内で)影響力を残したい」(旧岸田派関係者)との思惑もありそうだ。 

街頭演説する自民党の岸田文雄前首相=16日、東京都台東区
街頭演説する自民党の岸田文雄前首相=16日、東京都台東区

このニュースに関するつぶやき

  • 高市も杉田同様、安倍晋三や岸田のような人物の後ろ楯がないと国会議員になれない奴だしね。こいつも政界から追放しよう。
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