単独過半数割れ、自民に衝撃=石破首相、苦戦要因「政治とカネ」―党幹部の責任問う声【24衆院選】

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2024年10月27日 22:01  時事通信社

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報道各社のインタビューに臨む自民党の森山裕幹事長(右)と小野寺五典政調会長=27日午後、東京・永田町の同党本部
 衆院選で自民党が単独過半数を割り込む見通しとなり、政府・与党に衝撃が走った。2012年の政権奪還以来初めての事態で、派閥裏金事件の「みそぎ」を狙った政治決戦で国民から「ノー」を突き付けられた形だ。自民内では公明党と合わせた与党での過半数維持を危ぶむ声も出ている。

 「『政治とカネ』の問題で全く理解をもらえないことが一番大きかった」。石破茂首相(自民総裁)は27日夜、フジテレビ番組などで大苦戦の要因をこう総括した。

 首相はこの日、予定していた百貨店での買い物を取りやめ、衆院議員会館の事務所と宿舎を行ったり来たりしながら、電話などで情報を収集。午後7時すぎに厳しい表情で党本部に入った。

 自民内には党幹部の責任論が広がる。閣僚経験者は首相の「言行不一致」に加え、裏金事件で非公認となった候補側への2000万円支給が最終盤で追い打ちになったと指摘。支給を判断したとされる森山裕幹事長らの辞任を要求した。

 NHK番組などで、森山氏は「私の責任は謙虚に真摯(しんし)に受け止めたい」と強調。小泉進次郎選対委員長も「選挙の結果は選対委員長の私に責任がある」と述べた。

 首相は与党過半数を勝敗ラインと位置付けてきた経緯があり、党内では首相の進退を問う声も出ている。一方で首相指名選挙を行う特別国会は憲法の規定により30日以内に開く必要があり、政治日程に余裕はない。

 与党が過半数割れした場合の対応について、首相は「連立なのか閣外協力なのか、いろいろなやり方がある」と述べ、一部の野党に協力を呼び掛ける可能性を示唆。自民関係者は「自公に無所属議員らを加えて、政権が維持できれば首相は続投できる」との見方を示した。

 首相は当選した非公認候補の追加公認について「国民の理解をもらえるか考えないといけない」と述べるにとどめた。 

報道各社のインタビューを受ける自民党の小泉進次郎選対委員長=27日午後、東京・永田町の同党本部
報道各社のインタビューを受ける自民党の小泉進次郎選対委員長=27日午後、東京・永田町の同党本部

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