いわゆる年収「103万円の壁」の引き上げをめぐり、地方税の減収に配慮するため住民税に関する部分は引き上げないという「分離案」が与党内で浮上していることがわかりました。
自民・公明と国民民主の3党は、来年度の税制改正で「103万円の壁」を引き上げることで合意していて、与党はきょう(25日)、それぞれ税制調査会の総会を開き、本格的な議論を始めました。
論点は、「103万円」の引き上げ幅と、それにともなう減収をどう補うかの2つ。
特に問題視されているのは地方自治体の財政への影響で、国民民主党が求める「178万円」まで引き上げると地方の税収は5兆円以上減ると試算されています。
こうしたことから、「103万円」を引き上げるにあたり、国の税収となる所得税分は対象とする一方で、地方の税収となる住民税分を引き上げない「分離案」が与党内で浮上していることがわかりました。
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自民・公明と国民民主の3党の税制調査会長らによる協議のなかで、地方の税収減に配慮する観点から「分離案」についても意見が交わされる見通しです。