インドネシア、南スラウェシ州北ルウ県のある村で捕獲されたヘビ。パームシュガー農園で働く30歳の男性を丸呑みしていた(『detikcom 「Geger Ada Mayat Pria di Perut Ular Piton ‘Raksasa’ di Sulsel」(dok. Istimewa)』より) インドネシア、南スラウェシ州北ルウ県で11月26日、30歳の男性が体長6メートルのニシキヘビの腹部から発見された。男性はパームシュガー農園に働きに出かけたが、夕方になっても帰宅せず、心配した親戚が捜しに出かけたところ、腹部が大きく膨らんだヘビを見つけた。インドネシアのニュースメディア『NTVNews.id』などが報じた。
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11月26日の正午頃、北ルウ県サバン地区マリンブ(Malimbu)村在住の3児の父、ベンジョーさん(Benjo、30)は、村から約5キロに位置するパームシュガー農園に樹液の採取のため出かけた。
しかし、辺りが暗くなっても帰宅せず、いとこと義理の兄弟ワワンさん(Wawan)が農園まで捜しに行ったが、ベンジョーさんを見つけることはできなかった。
ところが農園からの帰り道、2人は腹部が大きく膨らんだ体長6メートルのニシキヘビを発見した。ヘビの近くには、ベンジョーさんの所持品が散乱しており、驚いた2人は村に戻って助けを呼んだ。
こうして村人たちの協力でヘビを捕獲し、腹部を切り開いた。その結果、午前0時少し前に身長約160センチのベンジョーさんの遺体が見つかった。彼の衣服は着たままだった。
当時、現場に居合わせた村長のカスリムさん(Kasrim)は「ベンジョーさんはヘビに襲われた時、反撃したようだ」と明かし、次のように述べた。
「ベンジョーさんが襲われた時、約50センチのナタでヘビの頭を切り落とそうとしたのだろう。ヘビの頭には傷があった。しかし、傷はそれほど深くなく、彼はヘビに締め付けられて身動きが取れなくなり、最終的に丸呑みにされたと考えられている。」
「ベンジョーさんの頭には、ヘビに噛まれた傷痕が残っていた。また、ベンジョーさんはヘビによって丸呑みにされており、村人たちは当初『彼はまだ生きているのではないか』と誤解するほどだった。」
さらに、ワワンさんは「僕らはよく、『夜になるとヘビに食べられてしまう』という冗談を言っていた。ヘビが危険だということは誰もが良く知っていることだからね。でも、ベンジョーがヘビにやられたなんて、納得がいかない。彼は経験豊かでヘビについて深い知識があったから」と語り、肩を落とした。
なお、ベンジョーさんの遺体はその後、村人たちが葬儀場まで運び、すでに火葬されたと報じられている。
カスリムさんによると、この地域ではニシキヘビをよく見かけるものの、人間を襲った事例は今回が初めてで、「ヘビはちょうど餌を探していて、それが襲撃に繋がったのだろう」と語った。
インドネシアでは近年、パームシュガーやゴム農園などの増加に伴い、ヘビによる人間への襲撃が増加している。今年8月には
スマトラ島のゴム農園で、57歳の女性がヘビに襲われて命を落とした 。
画像は『detikcom 「Geger Ada Mayat Pria di Perut Ular Piton ‘Raksasa’ di Sulsel」(dok. Istimewa)』『The Mirror 「Horrifying moment man cuts his brother’s body out of the belly of 23ft python」(Image: ViralPress)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)