『渡辺篤史の建もの探訪』3ヶ月で終わるはずが35周年「人生でこれほどうれしいことはない」　取材は驚異の1827軒

　俳優の渡辺篤史（77）が個性豊かな住宅を紹介するテレビ朝日系『渡辺篤史の建もの探訪』。同番組は35周年を迎え、来年1月4日午前6時から「新春スペシャル」を放送する。このほど渡辺が取材に応じ、35周年を迎えた思いを語った。

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　番組は1989年春、沖縄を皮切りに桜前線と共に北上しつつ、日本全国の名建築を訪ねる旅番組としてスタート。最初は3ヶ月で終わるはずだったが、いつしか評判を呼び、気が付けば日本有数の長寿番組に。取材対象も公共建築から徐々に住宅へとシフトし、今日では住宅専門番組となっている。

　記念すべき35周年新春スペシャルは宇賀なつみ、飯尾和樹（ずん）をゲストに迎えて「夫妻こだわりのライフスタイルを実現」する2軒のお宅を紹介。さらに35年間の秘蔵映像も公開する。

　渡辺は番組35周年を迎え「人生でこれほどうれしいことはない。びっくりしています。35年ですからねえ…すごいよね（笑）」と感嘆。今回の特番で第1回放送の映像を見たといい「（自分が）こんなやつだったのかって（笑）。年とともにずいぶん変わりましたね。でも番組への思いは変わりません。35周年というと一言では言い表せませんが、長い間、皆さんが盛り上げてくれたから今があるんですね。本当に感謝しています」とお辞儀した。

　35年で取材した建ものは驚異の1827軒（2024年12月末現在）。「建築家がいろんな条件のもと、ご主人の趣味だったり、奥さんの要望だったりを創意工夫の数々でかなえて家をつくりあげていく。だから一軒もおろそかにできない。真剣に取材しています」とリスペクトも忘れない。

　取材で大切にしていることを聞くと「“ファーストインプレッション”を大事にしている」と話す。「取材前は家族とも顔を合わせないし、見ないようにしています。ピンポンして初めてそこでごあいさつする」とこだわりも。

　大好きな建築を取材し続け、いまや喜寿。渡辺は「無事これ名馬」だと自身をたたえ、「私は迷える馬で、将来どうなるんだろうと思っていたけど、（こうなるとは）わからなかった」と笑う。今後の番組についても「いつ倒れるかわからない」といいつつも、好きな建築を追い求めるという渡辺。最後には「家づくりは自由だ！」「建築は自由だ！」という35年間変わらない思いとともに、「スペシャルも見てね！」と元気にほほ笑んで番組をアピールした。