抗酸化物質、白髪抑制に効果=植物由来、マウスで確認―名古屋大など

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2025年01月11日 14:01  時事通信社

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加齢によって白髪が進行するモデルマウスに、抗酸化物質「ルテオリン」を16週間塗布した結果(右)と何もしなかった結果(左)(名古屋大・加藤昌志教授提供)
 ブロッコリーやセロリに含まれる抗酸化物質「ルテオリン」に白髪の進行抑制効果があることを、名古屋大などの研究チームがマウスを使った実験で確認した。内服でも塗布でも効果があるといい、今後ヒトでも有効性や安全性の検証が進めば、白髪予防・改善薬の開発につながると期待される。論文は11日までに、国際学術誌アンチオキシダンツに掲載された。

 マウスはあまり老化で白髪にならないが、名古屋大の加藤昌志教授らの研究チームは早くから白髪が増え、ヒトの中年に当たる生後10カ月で毛の8割が白髪になるモデルマウスを遺伝子改変で作製。ルテオリンを16週間、経口投与したり、背中に塗布したりして、何もしなかったモデルマウスと比較した。

 実験開始時はどのマウスも白髪は毛の2割程度だったが、ルテオリンを投与・塗布したマウスは16週間後もほぼ変化がなかったのに対し、無処置のマウスは白髪の割合が6〜8割に増えていた。

 さらに、根元の器官(毛包)を詳しく調べたところ、無処置マウスでは白髪の増加に伴って減っていた「エンドセリン」という物質が、ルテオリン投与マウスでは維持されていた。エンドセリンは、毛髪の色素を作る細胞を支えていることが知られており、ルテオリンの抗酸化作用がエンドセリンを産生する細胞の老化を防いだ結果、白髪の進行を抑えていることが分かった。

 加藤教授は「動物実験の段階なので、ヒトの白髪に対する効果は明確ではない」とした上で、先行研究などからヒトでも同様の仕組みがあることを指摘。「バランスの取れた食生活を前提とし、ルテオリンを多く含む食材を摂取することは白髪抑制に効果がある可能性がある」とした。 

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