「現代人でよかった」…小麦挽きが命がけだった中世 歯車に巻き込まれたり爆発も 過酷な「粉挽き小屋」の実態とは【漫画】

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2025年02月09日 19:10  まいどなニュース

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危険がつきものだった「粉挽き小屋」(武原旬志さん提供)

現代は身の回りのものが便利になり、かつては大変だった作業が楽に進められるようになりました。しかし過去を振り返ると、現代からでは想像できないほど危険が伴う作業があったのです。

【漫画】『半分冗談だと思っていた粉塵爆発のお話』全編を読む

COMICリュウWEBで『ブルターニュ花嫁異聞』を連載中の漫画家・武原旬志さんが手がけた『半分冗談だと思っていた粉塵爆発のお話』は、中世ヨーロッパにおける粉挽きについて描かれた一作。武原さんのX(旧Twitter)にポストされると、多くの人の関心を集めて1万もの「いいね」が寄せられています。

中世に存在した、水車や風車を利用して小麦を製粉する「粉挽き小屋」は、作業をするうえで多くの危険が伴いました。例えば「巻き込まれ事故」が挙げられ、1度歯車に巻き込まれてしまうと緊急停止ボタンなどがないために、悲惨な最期を迎えてしまうのです。

また粉を挽く「石臼」にも、何かの拍子に石が割れて破片が直撃するという事故もありました。さらに最悪なのは石をまとめたベルトが切れた場合で、その衝撃は人の頭部を破壊するほど。そして最も危険な事故が、小麦粉による粉塵爆発で…。

命がけといっても過言ではない粉挽き小屋の作業に、「現代人でホントによかった…」「事故後を想像すると悲惨すぎる」など様々な反響が寄せられています。そこで作者である武原さんに、同作を描いたきっかけについて話を伺いました。

―同作を描いたきっかけを教えてください。

普段から中世ヨーロッパの資料を読んで仕事をしているのですが、当時の粉挽き小屋が意外に危険の多い設備だったと知り、それが面白かったので描いてみました。

―現在COMICリュウWEBで『ブルターニュ花嫁異聞』を連載されていますが、『半分冗談だと思っていた粉塵爆発のお話』のような個人的に創作している作品は、連載作品を手がける合間に描かれているのでしょうか?どのようなタイミングで描かれているのか、ぜひお聞かせください。

はい、合間ですね。連載をしていると、どうしても物語の中で紹介しきれない小ネタが出てくるので、そういう時はSNSに載せてしまいます。そのせいで締切に追われてしまうこともありますが、面白いものは人と共有したくなってしまうんです。女性は当時サイドサドル(横乗りの鞍)が基本だったとか、お祈りの手の組み方が今と違うとか、気まぐれにいろいろ描いています。

―読者にメッセージをお願いいたします。

現在『ブルターニュ花嫁異聞』という中世フランスを舞台にした時代劇漫画をCOMICリュウWEBにて連載しております。12月13日に5巻も発売されました。試し読みもできるので、良かったらチェックしてみてください。

(海川 まこと/漫画収集家)

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このニュースに関するつぶやき

  • 日本でもそこらにある小さな水車で製粉をしたそうだが、そんな過激な事故は想像出来ない。水車や風車、製粉機の精度の差だろう。その水車を作れる大工はもういない。
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