香港前場:ハンセン0.2%高で4日続伸、上海総合は0.1%下落

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2025年03月19日 14:00  サーチナ

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サーチナ

 19日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比36.44ポイント(0.15%)高の24777.01ポイントと4日続伸する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は8.44ポイント(0.09%)安の9169.36ポイントと4日ぶりに反落した。売買代金は1475億9380万香港ドルとなっている(18日前場は1530億8440万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。国務院(内閣に相当)は先ごろ、国民の所得向上と消費回復に向けた一連の措置を発表した。また、中国人民銀行(中央銀行)は「適切な時期に金利と預金準備率を引き下げる」との方針を明らかにしている。ただ、全体としては方向感を欠く。米金融政策の動向が気がかりだ。19日(日本時間20日未明)に終了する米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きが確実視されているが、その後の記者会見で、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がどのような見通しを示すかが注目されている。また、香港で主要企業の決算報告が本格化する中、企業業績を見極めたいとするスタンスも強まる状況だ。ハンセン指数も安く推移する場面がみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が5.8%高、中国政府系の華潤ビールHD(291/HK)が5.4%高、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が4.8%高と上げが目立った。このほか、通信機器・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が1.2%高。10〜12月期決算の調整後利益が前期比で69%増加し、四半期ベースで過去最高を記録したことなどが好感されている。
 セクター別では、メディカル関連(製薬・医療機器)が高い。翰森製薬のほか、永泰生物製薬(6978/HK)が4.4%、中国生物製薬(1177/HK)が1.1%、微創医療科学(853/HK)が5.9%、コン博医療HD(2216/HK)が2.8%ずつ上昇した。
 スマートフォン部材の銘柄群もしっかり。高偉電子(1415/HK)が6.8%高、舜宇光学科技(2382/HK)と瑞声科技HD(2018/HK)がそろって1.5%高、丘タイ科技(1478/HK)が1.4%高で引けた。
 他の個別株動向では、騰訊HD(テンセント:700/HK)傘下で音楽配信大手の騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:1698/HK)が14.0%高。10〜12月期決算の50%増益に加え、自社株買いの実施計画を発表したことが支援材料だ。きょう19日引け後に決算報告するテンセント株は0.2%上昇している。
 半面、クラウドやAI(人工知能)技術などの銘柄は安い。万国数拠HD(9698/HK)が4.4%、金蝶国際軟件集団(268/HK)が3.3%、金山雲HD(3896/HK)が2.4%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が3.3%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が1.6%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは4日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.06%安の3427.76ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが安い。通信、不動産、素材、軍需産業、海運なども売られた。半面、銀行は高い。医薬、消費関連、公益も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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