2シーズンぶりの勝利を喜ぶカイル・カークウッド 4月14日、アメリカ・カリフォルニア州ロングビーチで開催されたNTTインディカー・シリーズ第3戦決勝レース。伝統のロングビーチGPをカイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル)がポール・トゥ・ウインで制し、2023年以来となるインディカー3勝目を飾った。
王者アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)の2連勝でシーズンがスタートした2025年のインディカー・シリーズ。3戦目の舞台は、1975年から続くロングビーチ市街地での『ロングビーチGP』だ。
前日の予選で、カークウッドがポールポジションを獲得し、コルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル・W/カーブ・アガジャニアン)が2番手、開幕から2連勝中のパロウは予選3番手から決勝レースへと挑んだ。
カークウッドがスタートでトップをキープし、ハータが2番手、パロウはフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)とスコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)に交わされ5番手に落ちてしまう。
5周目終わりにハータがまずは最初にピットイン。パロウは翌周、そしてトップのカークウッドも7周を走行しピットロードへと向かった。
続々とピットインするドライバーが続き、レースはステイアウトしたクリスチャン・ルンガー(アロウ・マクラーレン)がリードする展開で続いていく。
ルンガーらが最初のピットインを終えると30周目に再びカークウッドがトップに浮上。1秒以内で2番手にパロウが追いかけ、3番手にローゼンクヴィスト、ストラテジーの違うルンガー、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が続いていく。
2回目のルーティンピットで先に動いたのはパロウ。34周を走行しピットイン。翌周、カークウッドも続きパロウに先行を許さない。
トップに浮上したルンガーも40周目にピットインするも、ローゼンクヴィストの後ろでピットアウトとなりポジションを落としてしまった。
全車が2度目のピットインを終え、53周目に再びトップにカークウッドが浮上。1.6秒差でパロウが続き、ローゼンクヴィスト、ルンガー、マクラフランの順でレースは終盤へ。
3回目のピットイン、上位陣で先に動いたのはルンガー。61周目にピットイン。翌周、ローゼンクヴィストもピットへと向かう。
64周目、パロウとハータがピットイン。そして、次の周にカークウッドがラストピットへと向かう。カークウッドは、パロウのすぐ目の前でピットアウト。しかし、パロウのプッシュを凌ぎきり、ポジションをキープ。
69周目に再びトップに立つとそのままレースをリードし、自身3度目となる2023年ナッシュビル戦以来の勝利を挙げた。2位にパロウ、3位は85周目にローゼンクヴィストをオーバーテイクしたルンガーが入った。
2023年のロングビーチGPでもポール・トゥ・ウインでインディカー初勝利を飾ったカークウッド。思い出のロングビーチGPでの勝利に「プラクティスからレースをコントロールできていた。本当に素晴らしい予選、素晴らしいレース、素晴らしい戦略だった」
「今日勝利できたのは、あらゆる面で走りの巧みさがあった。もしパロウが前に出てしまったら間違いなく彼が勝っていたよ。イエローフラッグもなく、今日はトラックポジション争いのレースだったね。」と喜びを語っている。
[オートスポーツweb 2025年04月14日]