iPS細胞シートの移植に成功=1型糖尿病治験、経過良好―京都大病院

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2025年04月14日 19:01  時事通信社

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時事通信社

京都大医学部付属病院
 京都大病院は14日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った膵臓(すいぞう)の細胞シートを1型糖尿病患者に移植する臨床試験(治験)を開始し、40代女性患者に1例目の移植手術を実施したと発表した。無事に終了し、経過も良好で既に退院したという。iPS細胞から作った膵臓の細胞シートを臨床に応用したのは初めて。

 女性患者は2001年に1型糖尿病と診断され、今年2月、インスリンを分泌する複数のシートを移植する手術を受けた。1カ月間、経過を観察し、安全性に問題がないことを確認した。

 治験対象者は、この女性患者を含め、20歳以上65歳未満の1型糖尿病の患者3人。今後、2例目の移植に向けた準備を進め、移植後は5年間、血糖値やインスリンの量を測定する。26年以降、海外の患者も含めた治験で有効性を調べ、30年代の実用化を目指す。

 1型糖尿病は、膵臓内でインスリンを作る「膵島(すいとう)」細胞が壊れ、血糖値を制御できなくなる病気。国内の患者数は10万〜14万人で、患者は毎日インスリンを皮下注射する必要がある。 

このニュースに関するつぶやき

  • 成功例がどんどん増えて安全性が確認され、より効率化が進んで安価に移植できるような体制ができればいいんだけどね・・・
    • イイネ!1
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