西島秀俊、全編NYロケ&せりふの9割が英語の意欲作、9月公開へ 台湾の国民的俳優グイ・ルンメイと共演

15

2025年04月23日 07:00  ORICON NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ORICON NEWS

『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』 2025年9月公開決定(C)Roji Films
 俳優の西島秀俊が台湾の国民的俳優グイ・ルンメイと夫婦役で初共演し、全編ニューヨークで撮影された映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』(英題:Dear Stranger)が、9月に公開されることが発表された(配給:東映)。

【画像】『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』ティザーポスター

 本作は、ニューヨークに暮らすアジア人夫婦が、息子の誘拐事件をきっかけに、互いが抱える秘密を露わにし、次第に家族が崩壊していくさまを描くヒューマンサスペンス。誘拐事件を発端に破綻していく家族を通して、都市に潜む人種の壁や孤独、人との理解の難しさといった普遍的なテーマを描き出す。

 ともに“幸せな家族”を目指していたはずの夫と妻。なぜふたりの思いはすれ違ってしまうのか。それでもなお、人はつながろうとする――。これは、結婚をめぐる寓話であり、異文化コミュニケーションのリアルな姿を映し出すとともに、一人の異邦人が見つめた2020年代のアメリカの肖像でもある。

 主演の西島は、米アカデミー賞・国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』で主演を務め、A24制作のシリーズ『Sunny』(AppleTV+)も配信されるなど、国際的な活躍を続ける。今作ではせりふの約9割が英語となる新たな挑戦に臨んだ。「緊張感もありましたが、共演のグイ・ルンメイさんの自然で真摯(しんし)な演技と素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんのお陰で、良い雰囲気の中で集中して作品に取り組めました」と語っている。

 グイ・ルンメイは、『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』など国際的な評価を受けた作品に出演し、台湾映画界を代表する俳優の一人。英語やフランス語も堪能で、今作について「圧倒的にプロフェッショナルでジェントルマンな西島さんと共演できて光栄でした。俳優人生において忘れられない大切な一歩になりました」とコメントを寄せている。

 監督は、『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)でロカルノ国際映画祭・最優秀新進監督賞を受賞した真利子哲也。22年に『ディストラクション・ベイビーズ』と『宮本から君へ』がフランスで劇場公開され、好評を博した。

 『Dear Stranger』は、多国籍のスタッフが集まり、2024年11月から12月末までニューヨークで撮影。ブルックリンを中心に、チャイナタウンやハーレムなど、リアルな都市の日常を映し出している。

■あらすじ

 ニューヨークで暮らす日本人の賢治(西島秀俊)と、台湾系アメリカ人の妻ジェーン(グイ・ルンメイ)は、仕事や育児、介護と日常に追われ、余裕のない日々を過ごしていた。ある日、幼い息子が誘拐され、殺人事件へと発展する。悲劇に翻弄される中で、口に出さずにいたお互いの本音や秘密が露呈し、夫婦間の溝が深まっていく。ふたりが目指していたはずの“幸せな家族”は再生できるのか?

■西島秀俊(賢治役)のコメント

真利子監督の『ディストラクション・ベイビーズ』を観た時から、一緒に仕事をしたいと思っていました。全編ニューヨークロケ、セリフの9割が英語という新たな挑戦には緊張感もありましたが、共演のグイ・ルンメイさんの自然で真摯な演技と素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんのお陰で、良い雰囲気の中で集中して作品に取り組めました。当たり前のように続く日常が突然崩れゆく中、どうやって日常を、人生を取り戻していくのか。ブルックリンやクイーンズを背景に、真利子監督にしか描けない世界観を味わっていただければと思います。

■グイ・ルンメイ(ジェーン役)のコメント

はじめて脚本をよんで、独特の気品があり、さまざまな象徴や哲学的な要素を通して、人間の在り方を静かに暗示しているように感じました。その表層的には「語られない何か」こそが、人間にとって、最も魅力的で、最も真実に近いものだと感じました。また、監督の過去作品を拝見しても、心の奥深くにある、言葉では表現できない感情や痛みが、かすかに解放される──そんな印象を受けました。そんな監督の導きのもとで、圧倒的にプロフェッショナルでジェントルマンな西島さんとご一緒できたことは本当に光栄でした。今作は、俳優人生において忘れられない大切な一歩になりました。


■監督・脚本:真利子哲也のコメント

数人の仲間たちと何のあてもなく、アメリカで準備をはじめて数年が経ち、ようやく映画を完成させることができました。この間に世界で色んなことがあって、企画は何度か座礁しながらも、この過程がまた、儚くも逞しい、悍ましくも美しい、ニューヨークで懸命に生きる家族を描いた映画に相応しく、日米のスタッフが手を取り合って切磋琢磨に準備して、英語、中国語、日本語、スペイン語から手話まで飛び交う脚本を、西島さんとルンメイさんを中心とした俳優陣が粘り強く、見事に演じきってくれました。この凄い映画を楽しみにしてください。

このニュースに関するつぶやき

  • 西島秀俊「若い頃にニューヨークへ旅行したとき、教育の高さに驚きました。ちびっこがみんな英語話せるんですよ」
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(9件)

ニュース設定