原発事故、現場主義で対峙=桐花大綬章の菅直人元首相

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2025年04月29日 05:31  時事通信社

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時事通信社

桐花大綬章の受章が決まった菅直人元首相=25日、国会内
 「私は現場に行き、実態を見て判断する性格だ。批判があることは理解していた」。民主党政権2人目の首相を務め、桐花大綬章を受章した菅直人元首相(78)は、2011年の東日本大震災や東京電力福島第1原発事故という未曽有の国難に、現場主義で対峙(たいじ)したと振り返った。

 震災発生翌日の3月12日に第1原発を視察。同15日に東電本店に乗り込むと、幹部がそろってモニター越しに対応している様子を目にした。「体を張って実態を調べることがあらゆる場面で必要だ。(当時の)社長や会長は危機感が決定的に欠けていた」と手厳しい。

 当時の行動を巡っては、かえって現場の混乱を招いたとの批判も少なくない。これに対しては「(東電の)社長らが(情報を)隠していた」と主張。説明に消極的な東電の姿勢が背景にあると理解を求めた。

 自身を「諦めが悪くて能天気」と分析する。市民運動などをきっかけに政界を志すも、衆参合わせて3回連続で落選した。4回目の挑戦となる1980年衆院選に社会民主連合から出馬し初当選。14回の当選を重ねた。

 96年に橋本内閣の厚相に就任。脚光を浴びた薬害エイズ問題への取り組みについて「その後の薬事行政改革に非常に大きな影響を与えた」と述懐した。

 昨年の衆院選に出馬せず政界を引退。民主の流れをくむ現在の立憲民主、国民民主両党に対して「政権交代のある日本政治を次の時代の人に生み出してもらいたい」とエールを送った。 

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  • 悪い冗談か?��ʥѡ��� 適切な判断ができたならわかるが、混乱させただけでしょ。
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