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憲法14条は、属性の違いによる差別を禁止しているが、人間が生きる現実の社会には何かしらの区別は存在する。憲法の理念に基づき、次に社会を変える可能性があると注目されているのが、日本では法的に認められていない同性同士の婚姻を巡る平等のあり方だ。
高裁で5連続違憲判決
戦後の新憲法は24条1項で「婚姻は両性の合意のみに基づき成立し、夫婦が同等の権利を有する」と定めた。戦前は家制度の下、婚姻には家長の同意が必要だったが、男女の平等、婚姻の自由が明記された。一方で、条文の「両性」や「夫婦」は男と女を想定し、同性愛者の存在は抜け落ちた。
当時、同性愛は精神疾患と考えられていた。ところが、米精神医学会が1973年に同性愛は精神障害として扱わないと決議し、世界保健機関は90年に疾病分類からの削除を決めた。主要7カ国で同性婚を認めるか、準じる制度がないのは日本だけなのが現状だ。
同性カップルたちは2019年、同性婚実現を求めて一斉提訴した。婚姻できないため、遺産相続や配偶者控除などの法的利益が受けられず、家族として公的に承認されないことは、異性カップルと比べて不合理な差別だと主張している。これに対し、国側は「婚姻が子どもを育てる男女を保護する制度」などとして、同性婚を認めないことは合憲だとする。
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これまでに出た全国5高裁の判決はいずれも、同性婚に賛同する国民が増えていることなどから、憲法14条や24条違反を指摘した。最高裁が今後、統一判断を示す見込みだが、違憲判断が支持されれば国は民法改正などの対応を迫られる。
積極的差別是正は逆に違憲と米最高裁
世界に目を向けると、平等を求める動きへの「揺り戻し」現象が起きている。
米連邦最高裁は2023年6月、大学の入学選考で黒人や中南米系を優遇する積極的差別是正措置（アファーマティブ・アクション）を法の下の平等を規定した憲法修正14条に違反すると判断した。
米国には人種差別の歴史があり、1960年代に導入された積極的差別是正措置は、DEI（多様性、公平性、包摂性）推進の象徴的な取り組みだった。しかし、人種で区別を設けていることは「多数者への逆差別」と映る余地もある。米連邦最高裁は判決でこうした見方を支持した。
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さらに、25年1月に大統領に就任したトランプ氏は、DEI関連施策を「違法な差別や優遇」と批判して撤回した。マクドナルドやITのメタが追従する姿勢を見せ、「反DEI」の流れが強まっている。
「反DEI」以前の日本社会
これに対し、日本はジェンダー平等の観点からDEIを積極的に推奨し、対照的な構図となっている。
国は23年、プライム上場企業の役員に占める女性の割合を「30年までに30％以上」とする目標を掲げた。教育現場では、女子学生が少ない理工系学部で入試での「女子枠」の導入が進む。
世界経済フォーラムが24年に公表した男女平等度ランキングで、日本は146カ国中118位。ドイツ7位、英国14位、米国43位と比べ遅れており、「反DEI」以前の状況とも言える。【安元久美子、安達恒太郎】
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司法は同性婚を認める流れが定着してきた。カルト信者や差別主義者が抵抗しても同性婚法制化は成立するだろうし、成立させなければならない。今、結婚したい人達の為に、今すぐにだ。
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