ひめゆりの塔「歴史書き換え」=自民・西田氏、発言撤回応ぜず

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2025年05月07日 20:31  時事通信社

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時事通信社

記者団の質問に答える自民党の西田昌司参院議員=7日午後、国会内
 太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲になった女学生らを慰霊する「ひめゆりの塔」(沖縄県糸満市)の展示を巡り、自民党の西田昌司参院議員が「歴史を書き換えている」などと発言していたことが7日、分かった。西田氏は「県民を傷つける意図は全くなかった」と記者団に釈明したが、撤回は拒否した。県内外に批判が広がりそうだ。

 問題の発言は保守系団体と自民沖縄県連が3日に那覇市で共催した憲法シンポジウムであった。

 関係者によると、講演した西田氏はひめゆりの塔の展示について「今はどうか知らない」と前置きした上で、「説明ぶりを見ていると、日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆり隊が死ぬことになった。そして米国が入ってきて、沖縄は解放された。そういう文脈で書いている」と述べた。

 その上で「歴史を書き換えられるとこういうことになってしまう」と主張。「沖縄の中ではそういう話がそれなりの市民権を持っている。地上戦の解釈を含め、かなりめちゃくちゃな教育のされ方をしている」と続けた。具体的な根拠は示さなかった。

 西田氏は7日、国会内で記者団の取材に応じ、発言内容を認めた上で、「十数年前、視察に行った時の印象だ」と説明。「非常に遺憾だ」としつつ、「事実を言っている。撤回するところはない」と述べた。「意図とは無関係に切り取られ、誤解を生んだ」と地元紙の報道にも矛先を向けた。

 発言に対しては、党内外から批判が出ている。自民県連の座波一幹事長は記者団に「抗議せざるを得ない」と強調。立憲民主党の小川淳也幹事長は記者会見で「極めて不適切だ」と指摘した。 

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  • 何十年も前の記憶で発言、さらに「納得できる歴史を作らねば」とも。歴史は後から作るものではなく、事実を記録するものだろう。
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