警察庁の楠芳伸長官=2月6日、東京都千代田区 川崎市で岡崎彩咲陽さん(20)が元交際相手宅から遺体で見つかった事件で、岡崎さんの家族がストーカー被害や警察の対応不備を訴えていることに関し、警察庁の楠芳伸長官は8日の定例記者会見で、「(神奈川県警に)一連の対応状況を調査し、適切な対応がされていたか、しっかり確認するように指導する」と述べた。
楠長官は、ストーカーなどの事案について「認知段階で危険性や切迫性の正確な把握が困難な一方、事態が急展開して重大事件に発展する恐れが高い」と指摘。これまでにも相談者らの心情に寄り添い、安全の確保を最優先に対処するよう全国の警察に通達を出しているとし、通達の趣旨に沿った対応がされたか検証する必要があると話した。
神奈川県警からは「結果として重大な事案となったことを重く受け止めており、今後の捜査を通じ、改善すべき点がなかったか確認していく」と報告を受けたことも明らかにした。