埼玉県吉川市のリサイクル会社敷地内で4月、ドラム缶の中から女性の遺体が見つかった事件で、県警は11日、女性の夫で住所不定、無職、保谷仁容疑者(51)を殺人容疑で再逮捕した。「殺したことは間違いありません。妻と口論になり、暴れる妻を抑えきれなくなり、カッとなって頭部を殴った」などと容疑を認めているという。
逮捕容疑は2011年7月、所沢市荒幡の当時自宅だったアパートで、同居していた妻美治さん(当時39歳)の頭を凶器で複数回殴り、殺害したとしている。「妻に対する愛情を抱いていたが、口論が絶えずもう終わりにしたかった。妻が消えていなくなってほしかった」と供述しているという。
県警によると、美治さんは頭部に外傷があり、死因は頭蓋(ずがい)骨の損傷と判明した。保谷容疑者は工具を使って殺害したとほのめかしており、県警は遺体が遺棄されていたトランクルームから凶器の可能性があるバールやハンマーなどの工具類を押収した。
事件を巡っては4月、保谷容疑者が契約していた所沢市内のトランクルームの使用料金未払いが続いたため、管理会社の依頼を受けたリサイクル会社がドラム缶を回収。リサイクル会社の男性従業員がブルーシートに包まれた美治さんの遺体を発見した。県警は5月21日、保谷容疑者を死体遺棄容疑で逮捕し、殺人容疑を視野に捜査を進めていた。
保谷容疑者はこれまで、周囲に「妻が失踪してしまった」などと説明していたという。【田原拓郎、板鼻歳也】
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