都議選で自公敗北、参院選へ動揺=野党攻勢、無党派の「受け皿」狙う

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2025年06月24日 07:31  時事通信社

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記者団の質問に答える石破茂首相=23日午後、沖縄県糸満市
 与野党が参院選の前哨戦と位置付けた東京都議選(22日投開票)で自民、公明両党は苦杯を喫した。「政治とカネ」や物価高対策を巡り、石破政権に批判的な民意が突き付けられた形だ。参院選の投開票日(7月20日)まで1カ月を切り、選挙戦術の立て直しを迫られる。野党は対決姿勢を強め、無党派層や一部保守層の「受け皿」となることを狙う。

 「非常に厳しいご審判をいただいた。きちんと分析し、今後に生かさなければならない」。石破茂首相(自民総裁)は23日、都議選「大敗」を認めた。沖縄県糸満市で記者団の質問に答えた。

 自民は都議会会派の裏金問題が逆風となり、公認候補の当選は18人止まり。3人を追加公認したものの、過去最低の21議席に沈んだ。参院選を控え、自民関係者は「政治とカネは有権者の意識に刻まれている。『裏金議員』批判は必至だ」と不安を口にした。

 小泉進次郎農林水産相の米価対策を受けて内閣支持率は上昇傾向を示し、開票前には「大きく負けない」(自民幹部)との期待もあった。農業従事者には「小泉路線」への反発もくすぶるとみられる。党内では「この結果はきつい」(衆院若手)との声が漏れ、勝敗を左右する「1人区」への懸念が広がる。

 公明は党創設者である故池田大作・創価学会名誉会長の出身地・大田区などゆかりの選挙区で相次ぎ落選。9回連続の全員当選を逃した。斉藤鉄夫代表は記者会見で党勢の衰えを問われると「運動量が足らなかった」とうなだれた。

 ◇立民「伸び悩み」

 立憲民主党は議席を12から17に増やした。野田佳彦代表は記者団に「物価高や政治とカネの問題での訴えに効果があった」と述べ、参院選でも引き続き追及テーマとする構え。ただ、22日投開票だった野田氏の地元・千葉県船橋市長選では推薦候補が敗れ、地力の弱さを指摘する声もある。政権交代への「ステップ」と位置付ける参院選を前に、党関係者は「伸び悩んでいる」と話した。

 議席ゼロから9に躍進した国民民主党は、無党派層の受け皿を一定程度果たしたと自負。同じくゼロから3議席を得た参政党も合わせ、「昔の自民支持層が投票した」(野党関係者)との見方が浮上する。国民民主は参院選候補の擁立で執行部の判断が迷走し、参院選への影響が懸念される。玉木雄一郎代表はX(旧ツイッター)に「手取りを増やすため取り組む。次は参院選だ」と投稿した。

 日本維新の会は議席を失い、「全国政党化」の険しさに直面。吉村洋文代表(大阪府知事)は記者団に「力不足の結果だ」と悔やんだ。党内では「総括すべきだ」と執行部への不満がくすぶる。

 共産党は議席を19から14に減らした。田村智子委員長は会見で「悔しく残念な結果だ」と述べつつ、昨年の衆院選に比べて得票数は回復が見られると指摘。参院選へ「消費税減税を訴え抜きたい」と語った。 

このニュースに関するつぶやき

  • 野党が〜とか言ってるタイガー軍団なのか?何個も居るけど、応援してる自民党負けて悔しい(;`皿´)グヌヌのか?書き込みが幼稚過ぎ( ̄▽ ̄;)
    • イイネ!2
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