
今年は西日本で異例の早い梅雨明け。まだ梅雨明けしていない東海や関東甲信〜東北も7月上旬には梅雨明けとなる予想です。各地で梅雨明けが早く、「今夏は猛暑が長期戦」となりそうです。この先も熱中症リスク大。熱中症の発生場所で最も多いのが「家の中」。予防と対策をまとめました。
西日本 平年より3週間くらい早い梅雨明け 過去最早・最短記録も
気象庁は6月27日(金)、「九州南部、九州北部、四国、中国、近畿の各地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。平年より3週間くらい早く、九州北部と四国、中国、近畿は、統計開始以来、最も早い梅雨明けとなりました。梅雨の期間は、平年40日くらいありますが、九州北部〜近畿では平年の半分にも満たない18日〜19日で、九州北部、中国、四国では過去最も短い梅雨、近畿は過去2番目に短い梅雨となりました。
東海や関東甲信〜東北 7月上旬に梅雨明けか
西日本は異例の早い梅雨明けとなりましたが、東海や関東甲信〜東北は7月3日(木)頃にかけて、湿った空気や上空の寒気などの影響で大気の状態が不安定。局地的にザッと激しい雨が降るゲリラ的な降り方となりますが、その後は晴れる日が多く、7月上旬には梅雨明けする予想です。東海や関東甲信の梅雨明けの平年は7月19日頃、北陸は7月23日頃、東北南部は7月24日頃、東北北部は7月28日頃のため、こちらも平年よりかなり早い梅雨明けとなりそうです。
猛暑が長期戦
|
|
今年は各地で梅雨明けが早く、「猛暑が長期戦」となるため警戒が必要です。
北日本〜西日本と奄美地方では、6月中旬から気温がかなり高い日が多く、1946年の統計開始以降、6月中旬としては東日本で最も高く、西日本ではタイ記録となりました。
今後も更に1か月程度は、気温の高い状態が続く見込みとして、気象庁は「長期間の高温に関する全般情報」を発表(6月27日)。最新の1か月予報や3か月予報でも、9月にかけて全国的に気温が高く「暑い夏が長く続く」予想です。
また、梅雨の期間が短いため、雨量が少なく「水不足」の懸念もあります。日頃から水は大切に使いましょう。
熱中症の搬送者数が急増
6月16日(月)〜22日(日)の週は、全国900地点あまりあるアメダスの内、1週間連続で最高気温35℃以上の猛暑日が10地点以上、30℃以上の真夏日が400地点以上となり、熱中症による救急搬送が前の週の8倍に増えました(総務省消防庁データより)。
この先1週間は、連日、真夏日が400地点以上となり、猛暑日も50地点以上の日が多くなる予想です。そのため、熱中症の搬送者数は更にグッと増えるおそれがあります。
熱中症の発生場所 一番多いのが「家の中」
総務省消防庁によると、熱中症の発生場所で一番多いのが「住居(家の中)」で、全体の4割にのぼります。
【熱中症 家の中が一番多いわけ】
・日中の暑さや日差しによって室温が上昇しやすく、特に風通しの悪い部屋では熱がこもりやすい
・冷房の設定温度を高くしたり、使用を控えたりすると、室温が上がりやすくなる
・キッチンはコンロの熱や蒸気で高温多湿になりやすい
などの理由があげられます。
特に、高齢者や乳幼児、持病のある人などは、熱中症になりやすい傾向があります。夜間もエアコンはつけたままで、こまめに水分補給を行いましょう。
|
|