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Googleの生成AIツール「Gemini」が6月下旬に動画の分析を行えるようになりました。ユーザーが動画をアップロードすると、その内容の要約をまとめたり、質問に対して返答したりできるようになります。
SNSなどでは早速、同機能を試すユーザーがたくさんいましたが、特に注目を集めていたのは、お店で受け取ったレシートをペラペラと動画撮影して集計させるという使い方です。
筆者は日々の家計簿をGoogle スプレッドシートで管理していて、月の終わりに1カ月で使った金額をカテゴリー別で把握できるようにしています。紙のレシートから集計するのは、主に「食費」「外食」「日用品」「ペット」で、以下のような流れで作業しています。
1. 紙のレシートを日々ためておく
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2. 月末になったら、レシートをカテゴリー別で分ける
3. カテゴリーごとに電卓で合計金額を出す
4. スマホやPCからスプレッドシートに記入する
個人事業主などではないため、ざっくりとしたお金の流れが把握できれば十分だということ(レシートがない会計は誤差として無視するレベル)、末永くためていくデータなので「特定の家計簿アプリなどに依存しない」「全体像の把握には資産管理アプリ『MoneyCanvas』や銀行アプリ、三井住友カードアプリ「Vpass」などを併用する」──といった感じで便利に使っています。
しかし、「月末にレシートを分類して、電卓をたたいて集計する」という作業はさすがに面倒になってきていたのも正直なところ。
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そこで今回のGeminiのレシートの件を受けて、「これは!」と前のめりに試してみようという気になったわけです。
●実際にレシートを撮影して……「こりゃ便利だ」
まずはレシートの動画撮影から。「合計金額がブレずに写っていればいいかな」程度で、丁寧すぎずサクサクとレシートを写していきました。
実際にiPhoneの標準カメラアプリで撮影したところ、Geminiがなぜか動画ファイルを認識してくれなかったため、サードパーティー製のカメラアプリで撮影した動画ファイルを使用することで問題を回避できました。
Geminiの動画アップロード機能に対応するファイル形式は「MP4、MPEG、MOV、AVI、X-FLV、MPG、WEBM、WMV、3GPP」で、1度に最大10ファイルまでをアップロードできます。動画のファイルサイズは1つ最大2GB、長さは計5分までとなっており、有料のGoogle AI ProまたはGoogle AI Ultraを契約しているユーザーは計1時間までアップロードできます。
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Geminiに動画をアップロードする方法は簡単です。スマートフォンでレシートの動画を撮影したら、Geminiアプリを開いて「+」ボタン→「ギャラリー」から動画ファイルを選択するだけ。プロンプトは「動画に写っているレシートの合計金額を出してください」と入れてみました。
しばらくすると、見事にレシートの内容を表示してくれました。動画の秒数ごとに写っていたレシートの合計金額を示してくれた上に、合計金額を出すことも可能です。
これなら複数のレシートを見て電卓をたたく必要はなく、テキトーにレシートをスマホカメラの前にかざして動画撮影するだけで集計できるようになりました。
さらに一歩進んで、レシートの品目から「食費」「外食」「日用品」「ペット」(筆者の場合)のカテゴリーを判断して分類するように指示すれば、事前にレシートを分ける必要すらなく、ただ何も考えずレシートを動画撮影するだけで済みます。プロンプト次第では、もっと高度な読み取りや、スプレッドシートに直接書き込むこともできそうです。
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