
日本の南海上を北上中の台風5号は明後日15日には北海道付近に進み、北海道に上陸する可能性が高くなっています。もし北海道に上陸すれば、2016年以来9年ぶりの上陸となります。台風の接近に伴い、明日夜から広く雨が降り始め、明後日15日に雨のピークを迎える見込みです。道東の山沿いを中心に局地的な大雨となる恐れがあります。また、道東の沿岸では15日に最大で7メートルの高波も予想されており、大しけとなるでしょう。大雨や高波などに注意、警戒が必要です。
道東を中心に大雨や大しけ 沿岸では越波の恐れも
今日13日12時現在、台風5号は父島の東南東約100kmにあり、北北東へ時速20kmで進んでいます。明日14日12時には千葉県銚子市の南南東約100kmに達し、その後は関東から東北太平洋側を北上するでしょう。明後日15日9時に北海道付近へ進む見込みで、北海道へ上陸する可能性があります。
台風の接近に伴い、北海道では明日14日夕方から次第に雨が降り始め、明後日15日には全道各地で雨が降りやすくなるでしょう。道東の山沿いを中心に雨の降り方が強まり、局地的に大雨となる恐れがあります。
また、南よりの風が各地で強まり、それに伴って太平洋側では波が高くなる見込みです。15日には日高から東の太平洋側で最大7mの大しけが予想されており、高波に警戒が必要になります。うねりを伴う高波になるため、沿岸で一気に波が高くなる恐れがあります。越波により沿岸施設への浸水や道路の通行規制などに繋がる可能性もあるため、最新の気象情報、交通情報に十分注意し、海岸付近にはなるべく近づかないようにして下さい。
北海道への台風上陸は2016年以来 7月での上陸なら2002年以来に
近年の北海道では台風が上陸した事例があまりなく、もし今回の台風5号が北海道に上陸すれば、8月に立て続けに台風が北海道へ近づき、史上初めて同じ月に3つの台風が北海道に上陸した2016年以来、9年ぶりのこととなります。
(2017年に台風18号が速報値で北海道に上陸となりましたが、その後の確定値では日本海で温帯低気圧に変わった後、北海道を縦断したとされました。)
また、7月は台風が北海道に接近すること自体が珍しい時期で、過去20年で7月に北海道に接近した台風はわずか2つ。北海道への上陸となると2002年7月11日に釧路市付近に上陸した台風6号が最後となっています。
過去にあまり例がないような早い時期での台風による荒天となりますが、改めてハザードマップなどで自宅周辺の危険な場所や避難所などを確認しておくなど、早めに台風への備えを進めておくとよいでしょう。
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台風が過ぎ去った後は 猛暑に警戒を
台風5号は16日水曜日には温帯低気圧に変わりながら北海道の東海上へと離れていく見込みで、台風に伴う雨は次第にやむでしょう。しかし、来週後半は北海道付近に前線がかかる影響で、天気の回復は遅れそうです。
また、日本の東から本州方面に張り出す高気圧の縁を回って北海道には暖かく湿った空気が流れ込むため、気温が平年よりかなり高く、再び暑さが厳しくなるでしょう。内陸を中心に真夏日が続き、猛暑日や熱帯夜となる地点が現れる可能性もあります。危険な暑さとなるため、台風による大雨や高波に警戒した後は、猛暑に警戒が必要になりそうです。体調を崩さないようにしっかりと対策を心がけて下さい。