石破茂首相=21日、自民党本部 石破茂首相は23日、首相経験者との会談後に取材に応じ、続投方針を重ねて表明した。大敗した参院選の責任論も浮上する中、地元や被災地からは理解や批判など、さまざまな声が上がった。
石破氏の地元鳥取県で、昔からの支持者という鳥取市の自営業女性(70)は「地元としては初めての総理で応援している。もう少し頑張ってほしい」とエールを送る。同市の50代男性も「誰がやっても厳しい情勢だから」と同情した。
一方、同市の会社員の男性(48)は「比較第一党と胸を張るのはおかしい。勝敗ラインが下がっている」と批判。買い物帰りの70代女性も「きちんと選挙の責任を取るべきだ」と突き放した。
能登半島地震と豪雨災害で甚大な被害を受けた石川県輪島市。仮設住宅で暮らす男性(77)は「野党の声を聞きながらよくやっている」と続投に理解を示した。54歳の男性も「首相が代わると、また一からになる。どちらかと言えば続けてほしい」と話した。
同市に住む無職古倉英夫さん(80)は「参院選を含め選挙に3回も負けたのだから辞めるのが当然」ときっぱり。復興への姿勢に関しては「以前は立派なことを言っていたが、首相になってからは期待を裏切られた」と失望を隠せない様子だった。
証券会社が立ち並ぶ東京・日本橋兜町。日経平均株価を表示する電光掲示板の前にいた練馬区の会社員男性(56)は「米国との関税交渉に一区切り付いた今、辞任するのが当然。選挙で大敗した責任を取るべきだ」と批判した。中央区の男子大学生(20)は「もう少し石破政権の様子を見たい。今すぐの辞任は不要では」と話した。