
1週間ほど前、筆者の台湾人の友人から「このリール見た?」と、あるSNS投稿が送られてきました。開いてみると、台湾在住日本人女性Ericaさんがインスタグラムに投稿した動画。関西出身の彼女は、台湾での体験を関西弁の音声と中国語字幕で配信しています。いいねの数が9.8万超と大バズり中の内容とは。
【動画】台湾の「当たり前」に日本人女性が大混乱(実際の投稿)
なぜ?ビジネス会話中に突然「小さいネズミ」
台湾で会社員として働く彼女はこの日、取引先との電話の中で、Eメールアドレスを教えてもらう場面がありました。電話相手はアルファベットを3文字ほど伝えたところで突然、「小老鼠(シャオラオシュー)」。シャオラオシューとは「小さいネズミ」という意味。ネズミの話なんてしてないのになぜ。意味が分からず何度か聞き返しましたが、相手は「シャオラオシュー」とくり返すばかり。
電話の向こうでは英語ができる男性スタッフに交代。Ericaさんは「英語できる人おってよかったわ〜」と安心し、Eメールアドレスを読み上げてもらうと、男性スタッフもまた「シャオラオシュー」。英語でもネズミなんかい!と崩れ落ちたEricaさん。「英語でシャオラオシューって何て言うんですか?」と尋ねると、男性スタッフは「何て言うんだろう」と思い付かない様子。
最終的に話の流れから、シャオラオシューとは「@(アットマーク)」のことだと分かったそうです。
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台湾人の反応「英語で@を何て言うか分からない」
台湾で注目を集めるEricaさんに話を聞きました。
──リールを見たまわりの台湾人の反応は?
「『小老鼠って台湾人しか使わないの?!』『英語でも小老鼠(笑)』『私も英語で@を何て言うか分からない』『以前海外で”little mouse”って言って通じなかった』『逆に、日本で働いてたときに日本ではアットマークって言うのを初めて知った!』『@の読み方で台湾人かどうか見分けられるね』などなど…。台湾では当たり前に使われている『小老鼠』が、外国人にとってはかなり混乱を招く表現だったことや、国によって@の呼び方がこんなにも違うというのが、台湾の皆さまにとって新鮮だったみたいです」
──バズる予感はありましたか?
「思っていた以上に多くの方にご覧いただけてびっくりしました。正直、この動画は途中で視聴をやめてスキップする人が多いかもしれないと思っていました。大阪の友達や家族に『なあ聞いて、こないだな〜』って話しかけるような雑談形式で、1分25秒もダーッとマシンガントークを展開するだけの内容だったからです。私の関西弁と話のテンポのよさも効いてたんかなと思います(笑)。台湾の皆さまからのコメントでは『おもろい』と『可愛い』が多かったんですが、やっぱり『可愛い』より『おもろい』って言われるほうがうれしいですね!」
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筆者は現在、台湾12年目ですが、この「シャオラオシュー」は台湾で会社勤めを始めた2年目に体験しました。日本語でも英語でも「アット」を使っていたので、最初は本当にびっくりします。教科書で習う言葉でもないので、最初はEricaさん同様に何のことか全く分からず、「ネズミ」から察してコンピュータのマウスのことだと思ってしまいました。1年間語学学校に通い、少しだけついていた中国語に対する自信が粉々に砕かれたのを今でも覚えています。ちなみに、台湾で長く生活している今も、@はネズミの形には見えません。
(まいどなニュース特約・Coco)
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