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7月27日に三井化学大牟田工場(福岡県大牟田市)から大牟田市中心部へ有毒ガスが漏れた事故で、現場にいた市内の30代女性は「硫黄と酢を混ぜたような臭いがしてゲホゲホとせきが止まらなくなった。祭りを狙ったテロかと思った」と衝撃を振り返った。
当日は市の名物行事「大蛇山まつり」(7月19〜27日)の最終日で約11万人が来場し、女性は子供に付き添いながら同工場から約500メートル離れた商店街や公園付近を小型扇風機の風を顔に当てながら歩いていた。
そしてガス漏れから約30分後の午後6時ごろ、異臭を感じてせき込み始めた。周囲には嘔吐(おうと)する人もおり、子供はよりせきが激しかったという。
異常事態と感じたが、「アナウンスもなく何が起きたか分からなかった」と話す。やがてガス漏れと人づてに伝わったが、当初は嘔吐した人の近くにあった飲食店が発生源と勘違いされたと語る。
同7時半ごろ、大蛇山まつり振興会の現地本部から「市内でガス漏れが発生。まつりは中止」とアナウンスがされた。しかし三井化学から漏れたガスとは分からぬまま帰宅し、翌28日まで喉の炎症が続いたという。【降旗英峰】
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