マルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)/2025MotoGP第17戦日本GP 9月26日、2025年MotoGP第17戦日本GP MotoGPクラスの初日セッションが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われ、マルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)はプラクティスでトップタイムをマークした。
前戦サンマリノGPではポールポジションを獲得し、スプリントでは優勝、決勝では2位を獲得し速さを見せたベゼッチ。いい流れをそのままに第17戦日本GPへと臨んでいる。木曜日のプレスカンファレンスに出席した彼は「もてぎに来ることができて嬉しいよ! サンマリノGPではとても良かったけど、もてぎはレイアウトもタイヤのグリップも違うし、僕はアプリリアでは初めて走るんだ。でも自信はあるよ」と語っていた。
そんななか、走り始めとなったフリー走行1回目では序盤で3番手タイムをマークし好調なスタートを切った。ところが、開始10分を前に90度コーナーで転倒を喫してしまう。さらに後半にも5コーナーで2度目のクラッシュを喫し、マシンの修復を強いられることに。後にこの転倒は「単なるミスだった」と振り返っていたが、このセッションは走行時間が限られる形となり、11番手で終えることとなった。
午前は2度の転倒があったことで、アプリリア・レーシングのスタッフは昼食を取る間もなく修復に追われていたという。これについてベゼッチは終了後に「チームに感謝したい。最初のバイクは完全に壊れてしまって、バイクの修理で本当に大変だった。チームとアプリリアのスタッフに心から感謝するよ」と口にしていた。
続く午後のプラクティスは、序盤こそ10番手付近につけていたが、セッション折り返しを迎えるころには1分44秒374をマーク。2番手に浮上し、その後も順位変動があった中でもトップ5を維持していた。そして最終盤のアタック合戦では、他者の転倒が相次いだことによりタイミングが難しい展開に。
そんな流れを上手く回避し、残り2分というところで1分43秒193を叩き出す。2番手に0.136秒差をつけ、首位に浮上した。その後も他者の転倒があったため上位勢に大きな変動はなく、ベゼッチが初日最速の好スタートを決めた。レース後に取材に応じたベゼッチは、次のように初日を振り返った。
「今日は最高のスタートとは言えなかった。でも、ミスはさておき、バイクの調子が良かったから自信を持って攻めていたんだ。だからこそミスもしたし、特に最初のミスはワイドになってしまったから避けられたはずだった。少しラインを外していたけど、それでもトライしてみたかったんだ。転倒したコーナーは危険というほどではないけど、限界ギリギリの場所だ。それでもフィーリングは良かったし、午後のセッションでは少し落ち着いてスタートしたけど、フィーリングは再び良くなったよ」
また、初日に使用したタイヤのことについて聞かれると「タイヤも悪くない。朝はあまり走らなかったから、朝に使ったミディアムをもう一度試してみたかった。だから、2回目の走行はユーズドのミディアムから始めたんだ。いつもより少し柔らかかったけど悪くなかった。ソフトでもペースは悪くなかったけど、このトラックでは両方のタイヤの摩耗がかなり激しいんだ。だから今夜は多くの作業をして、ライディングやバイク、何か役立つ方法でタイヤをもっと長持ちさせる方法がないか考えなければいけないね」と語った。
前戦に続き、好調さを維持しているベゼッチ。明日27日は予選およびスプリントレースが開催される予定だ。果たして2戦連続でポールポジション獲得とスプリント優勝となるだろうか。
[オートスポーツweb 2025年09月26日]