秋篠宮家の長男悠仁さまの「加冠の儀」に出席された寛仁親王妃信子さまと三笠宮家の彬子さま=9月6日、皇居・宮殿「春秋の間」 三笠宮妃百合子さまが昨年11月に亡くなられたことに伴う皇室経済会議(議長・石破茂首相)が30日、宮内庁で開かれた。百合子さまが務めていた三笠宮家の当主は孫の彬子さま(43)が継承。寛仁親王妃信子さま(70)は「三笠宮寛仁親王妃家」の当主として独立することになった。
この日の会議には、信子さまと彬子さまを独立の生計を営む親王妃と女王とする議案が提出され、議員8人の全会一致で可決した。皇室経済法の規定に基づく皇族費は、信子さまが年額1525万円から3050万円に、彬子さまが640万5000円から1067万5000円となる。
今年度の皇族費は月割りとし、9月分から増額される。
彬子さまの妹の瑶子さま(41)は三笠宮家に属し、お住まいは彬子さまと同じ赤坂御用地(東京都港区)内の三笠宮東邸。独立する信子さまは、宮内庁分庁舎(千代田区、現在は改修工事中のため高輪皇族邸に仮住まい中)で引き続き生活する。
宮内庁は「宮家の中で話し合った結果を踏まえた」としている。
新宮家創設は1990年の秋篠宮家以来。同庁によると、明治時代の旧皇室典範制定後、天皇のひ孫に当たる女王が宮家の当主になることや、親王妃が新たに宮家を創設するのは初めて。宮家の数は現在の4(秋篠宮、三笠宮、常陸宮、高円宮)から5となる。

皇室経済会議に臨む議長の石破茂首相(右から2人目)ら=30日午前、宮内庁(代表撮影)