日本ハム郡司裕也捕手(27)が6日、レギュラーシーズンを総括した。
移籍3年目の今季は111試合に出場。本職の捕手以外でも三塁手や一塁手、外野などを守り、規定打席には到達しなかったが、打率2割9分7厘で2年連続2桁となる10本塁打をマークした。この日からCSへ向けてエスコンフィールドで全体練習に参加。ポストシーズンへ向けた思いも語った。一問一答は以下の通り。
◇ ◇ ◇
−今季はギリギリまで優勝争いをした中で2位でしたが、率直にどのようなシーズンだったか
「そうですね、2024年も2位だと思うんですけど、昨年の2位とはすごい気持ちが違うというか。昨年の2位はかなりやりきった感があったんですけど、今年はすごく悔しい思いが残ったので。なんていうか、同じ2位でも、こんなに違うのかと思いました、僕は」
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−去年はソフトバンクと13・5差、今年は4・5差。数字としてはかなり縮まったが、どう捉えているか
「縮まってはいるとは思うんですけど、正直、優勝まで手が届きそうだったんで。もちろんホークスの強さもありますけど、僕らの目の前で落としてしまったなっていうのはあります」
−今季、優勝に足りなかったものとは
「挙げたらたくさんあると思うんですけど、やっぱりホークスの戦いぶりを見ていると、やっぱり、なんて言うんですかね、随所に強さを感じますし。打つべき人が打って、支える人が支えて、抑えるべき人が抑えたっていう。普通っちゃ普通なんですけど、それは普通のことが普通にできていたのがホークスだったなと思いますし。なんて言うんすかね、細かいミスも本当に少ないですし、もっと突き詰める部分が僕らにもあったかなとは思います」
−ソフトバンク戦は独特な緊張感、雰囲気はあるか
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「今年は特に開幕からずっと意識してきたチームですし。この独特の雰囲気で、ピリピリした中で試合をしてたって感じですね」
−自身は2年連続の2桁本塁打、自己最高の打率2割9分7厘などチームをけん引した成績だと思うが、このあたりは
「打率にしても、OPSとかにしても、かなりいい成績を残せたかなとは思っているので自信になる部分はあるんですけど、規定打席に届かなかったんで。またこれも来年以降の課題というか、目標になるかなと思います」
−打撃で、いい成績を残せた一番の要因は
「もうなんていうか、常に自分のできる仕事は何かなっていうのを考えて打席に立っていましたし。今できる最善のことを続けた結果かなと思います」
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−エスコンフィールドでは3度のサヨナラ打。ここ一番の勝負強さの要因は
「いや、本当になんですかね。なんとなく打席に立っていないというか。これをやってはいけないとか、これを打ちたいとか、こうしなければいけないっていうのを常に考えながら打席に立っているんで。それがチャンスであればあるほどアピールしながら、いい方向に向いてるんじゃないかなと思います」
−打席で考えているというのは、個人的に意識していることか
「いや、これは昨年からずっと続けていることではあるんですけど。まあほんとに去年、規定打席に立たせてもらって経験値もだんだん積んできましたし、そういう経験が生きてきている部分だと思います」
−守備ではキャッチャー、ファースト、サード、レフト、さらにセンターとさまざまなポジションで出場。ホーム最終戦では新庄監督もそのあたりを高く評価していたが、守備に関しては
「本来は固定されて出るのがもちろんいいとは思うんですけど、僕の立場とかチーム状況を考えた時に、なんかいろんなポジションが多いのは僕としては最善だったかなと思いますし、ボスもそこを評価していただいてるのはすごいありがたいことだなと思います」
−攻守で活躍した今季、自身のプレーで一番記憶に残っているものは
「そうですね。やっぱり4月の代打サヨナラホームランが今年は印象的だったかな思います。4月はなかなかバッティングの状態が上がらなかったんですけど、あのサヨナラ弾があったおかげで打率のわりに印象が良かったんで。それもなんか1年間、保てた要因かなと思ってます」
−今シーズンの好成績も、あのサヨナラ弾が1つのきっかけになっている
「そうですね。ああいう、それこそ前半のサヨナラ打がなければ試合で使ってくれてたかなっていうのもありますし。今年始まる時は、僕は一体どこで試合に出るんだっていう不安の中で1年が始まって。キャッチャーやりたいって言うしかないなって思って1年が始まったので。その中で、ああいう一打を打てたことがやっぱ、後々に効いてきたかなと思います」
−ヒーローインタビューでもファンを沸かせたが、今季一番印象に残っているお立ち台は
「なんでしょう…ちょっとありすぎて(笑い)。ま、でも、一番印象に残ったのは、やっぱりケンティーさんが来ていた時にヒーローインタビューに立てることの“運”というか。ビッグゲストが来た時に活躍できる、この強運を持っていたなと思います」
−新庄監督の来季続投が正式発表された
「そうですね、5年目ですかね。僕は(一緒にやって)4年目になりますけど、ボスを優勝監督にしたいって思いは、みんな持ってると思いますし。僕自身、ボスに無理やりサードで使ってもらったりとか、よくなくても使ってもらったりっていう感謝はすごいあるので。ボスを優勝監督にしたいって思いは僕自身、強く持っています」
−CSへ向けて
「リーグ戦の優勝は逃してしまいましたけど、まだまだ日本一になるチャンスは残っているんで。自分のできる役割を常に考えて戦っていきたいなと思っています」
−CSまで残り1週間もないですけど、もし調整ポイントなんかあれば
「そうですね、僕は昨年のCSでノーヒットに終わってしまったんで。今現在はバッティングの状態が悪いわけではないので、何とか継続できるように。ま、紅白戦とかも組まれているので、実戦の機会をしっかり生かしながら状態を保てればなと思います」
−CSファーストを勝ち抜けば、ホークスが待っている。去年のリベンジをしたい思いも強くあると思うが
「そうですね。昨年のペイペイドームのCSはなんかあっという間に終わってしまって、あんまり記憶がないんで。エスコンでマリーンズに勝った時に、ちょっと燃え尽きてしまった感が正直あったんで。今年はもう1個その先のホークスもしっかり。ファーストステージを勝ち上がって、またホークスとバチバチやり合えればなと思います」
−去年の経験は生かせそうか
「そうですね。僕自身もプロ入ってから一発勝負ってのはなかなか経験してなかったですし。たぶん、みんなもそうだと思うんですけど、今年に必ず生きてくると思います」
−大航海などが続くと信じているファンへ向けて
「大航海、いろんなことがありましたけど、日本一になれば、いい航海だったと言えると思うので、それを目指してやっていきたいなと思います」
−先ほど、序盤でヒットが出なかった時の話があったが、あの時に不調を抜け出せたきっかけみたいなものはあったのか
「あの時、ボスは打率を見るなって常に言ってくれてましたし。打てなくてもスタメンで使ってくれてたりとかしたんで、それに応えたいなっていう思いが一番ですかね」
−あの時は、自分自身としては焦りはあったのか
「なかったと言えばうそかもしれないですけど。なんていうか、なんですかね、1本出さなきゃっていうよりは、なんですかね、いつか出るだろうと思っていたんで。なんか、なんて言うんすかね、そういう焦りっていうよりは不安の方が大きかったですかね。いつ出るのかなみたいなのが、大きかったですね」
−ただ、あれだけ打席に立たせてくれたのもボスからの信頼があったからこそだと思うが、そのあたりは
「それはすごく感じましたし、本来は鎌ケ谷で調整してこいって言われるぐらいの打率でもあったと思うんで。それでも使い続けてくれたんで今の結果があると思うんで。ほんとに信頼していただいてるなってのは感じながら野球をやらせてもらってました」
−アマ時代は華麗な経歴だが、ユーティリティーの部分に活路を見いだしたきっかけは
「やっぱり昨年、ボスが無理やりサードで使ってくれたことが一番だと思いますし。守備がめちゃくちゃうまかったら、どっか1カ所で固定されると思うんですけど、そうではないので、やっぱユーティリティーっていうなんか便利な言葉を使わせていただいてるんで、やるしかないっていうか、そういう気持ちでやってます。来年から、どうなるかわかんないですけど(笑い)」
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