佐賀県警への特別監察に向かう警察庁の首席監察官(先頭中央)ら=8日午前、佐賀市 佐賀県警の科学捜査研究所の元男性職員=懲戒免職=がDNA型の鑑定で不正を繰り返した問題で、警察庁は8日、同県警への特別監察を開始した。鑑定の実施体制や不正原因の分析、再発防止策の実施状況などを調べる。
県警本部には午前9時20分ごろ、警察庁の首席監察官や科学警察研究所の担当室長ら約10人が入った。福田英之本部長らから話を聞いたほか、資料の確認などをしたという。同庁は「引き続き厳正な監察を実施し、できる限り速やかに結果を公表したい」としている。
元職員は2017年6月から約7年間、130件のDNA型鑑定で、鑑定を実施したかのように装ったり、日付を書き換えたりした。今年9月に虚偽有印公文書作成・同行使などの疑いで書類送検された。
同庁の楠芳伸長官は今月2日、不正鑑定について「国民の信頼を損なうもので重く受け止めている」と述べていた。