最後は竹内まりやも登場 武道館に豪華アーティストが続々、桑田佳祐が贈った“フォーク愛”の一夜 写真:西槇太一 TOKYO FMの開局55周年と、同局で放送されている番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』の放送30周年を記念して、桑田佳祐発案によるスペシャルイベント『九段下フォーク・フェスティバル’25』が、12日に東京・日本武道館で開催された。
突如上がった会場の熱気をクールダウンするように、サザンオールスターズの「SEA SIDE WOMAN BLUES」を桑田がゆったりと歌い上げると、その余韻を残したまま、次なるシークレットゲストが呼び込まれた。日本のフォークデュオ・BUZZが1972年に発表した楽曲「ケンとメリー〜愛と風のように〜」のイントロに乗せて、Mr.Childrenの桜井和寿が登場。大歓声とともに会場が驚きどよめくなか、そのまま桑田とのデュエットになだれ込んだ。
拍手喝采で原が舞台をあとにすると、桑田が美輪明宏の「ヨイトマケの唄」を歌い始める。自身のライブでたびたび好んで歌唱する曲だが、一部放送局では放送禁止楽曲とされていた時期もある。労働者を歌うこの曲はまさに大衆歌。会場が感動に包まれ温かいムードになる中、吉井和哉が登場し、THE YELLOW MONKEYの「太陽が燃えている」を演奏。2024年のサザン最後の夏フェス出演『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA』で、桑田と吉井は同日に出演し、サザンの「勝手にシンドバッド」にサプライズ登場したのが初共演となり、1年越しの再会を果たした。そして、吉井のリクエストで、桑田のソロ曲「東京」を吉井が熱唱。桑田も、「大好きな曲」と語る吉井ソロ曲「みらいのうた」を逆リクエスト。日本のトップアーティスト同士がリスペクトを持って共演する舞台となった。
そして最後に、さらなる豪華シークレットゲストとして、竹内まりやが登場した。会場のボルテージは最高潮となるなか、「元気を出して」を歌唱し、続けてザ・ビートルズの「Two Of Us」を桑田とデュエット。さらにはサザンオールスターズの「涙のキッス」では竹内がボーカルをとり、最後の曲では、原までも登場。プライベートでも親交のある桑田と原がレコーディングでコーラスとして参加し、2014年に発表された「静かな伝説(レジェンド)」を、楽曲が生まれて以来初めて3人で歌唱し本編は終了。語り尽くせないほどの極上のひと時が流れていった。