
新潟県の柏崎刈羽原発について、花角知事は21日、再稼働を容認する意向を表明しました。
【写真で見る】再稼働に複雑な思い…ふるさと失った福島の人たち
柏崎刈羽原発の再稼働へ 震災後、東電の原発で初東京電力の柏崎刈羽原発が再稼働に向け動き出しました。
21日、新潟県の花角知事は臨時会見を開きました。
新潟県 花角英世 知事
「(柏崎刈羽原発の)6号炉・7号炉の再稼働の国の方針について、了解することとしたい」
花角知事は国に対して、避難道路の整備や電源三法交付金の見直しなどを求め、その対応を確認した上で、柏崎刈羽原発の再稼働を認めると述べました。
|
|
|
|
柏崎刈羽原発は、福島第一原発事故後の2012年に全ての原子炉の運転が停止。再稼働すれば事故後、東電の原発では初めてとなります。
原発の地元では…
街の人(新潟・柏崎市)
「正直怖いなという気持ちはあるけど、そこに働いている方もいると思うので」
「新潟県民としても、地元としても、お金が入って発展すると思うし、悪いことばっかじゃないと思う」
新潟県 花角英世 知事
「正確な情報を県民に提供していく、周知をしていくことを継続していけば、再稼働に対する理解も広がるのではないか」
東電は、今回の原発一基の再稼働で、年間約1000億円収益が増える見込みです。
しかし、柏崎刈羽原発では2025年6月、東電社員がテロ対策に関する秘密文書を不正にコピーし、保管していたことが分かっています。
|
|
|
|
事故でふるさとを失った福島の人にとって、再稼働は複雑です。
街の人(福島・大熊町)
「自分たちが今まだ帰還困難区域や立ち入れない場所がある。苦しみをまだ背負ってる中での再稼働は、よほど覚悟してやるんだろうな」
街の人(福島・双葉町)
「腹立つ部分、言いたいことはあります。でも前を向いて進む。そういう部分で考えれば、活用できるものは(する)」
新潟県が行った県民の意識調査でも、6割の人が「現時点で再稼働の条件は整っていない」と回答するなど、賛否が拮抗しています。
【意識調査「再稼働の条件は整っている」】
「そうは思わない」「どちらかと言えばそうは思わない」
→新潟県民60%が回答
|
|
|
|
街の人(新潟・柏崎市)
「エネルギーなしで、電気なしで生活できる覚悟があればいいけど、そうでなければ(再稼働は)仕方ないんじゃないですかね」
電力は新潟で使われることなく、首都圏を中心に送られます。都内の人たちは…
街の人(都内)
「(新潟で)使われないんですか」
「再稼働はやむなしと思いますし、電気代下げるにも必要でしょうし」
「東北の地震あとから、すごく怖い思いをしてきて、いいのかなっていう感じはします」
知事の判断が県議会で了承されれば、早ければ2026年1月にも再稼働できる可能性があります。

