2025年F1第23戦カタールGP スタート 現地時間11月30日、2025年F1第23戦カタールGPの決勝レースが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季7勝目/自身通算70勝目を飾った。
2位にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位にカルロス・サインツ(ウイリアムズ)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は10位で入賞を果たした。
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タイヤに非常に厳しいルサイル・インターナショナル・サーキットで開催されるカタールGPは、すべてのタイヤの走行周回数が25周に制限された。そのため、決勝の周回数は57周のため、全車は最低でも2回のタイヤ交換を行う必要がある。
注目のスタートタイヤは、20台中16台がミディアムタイヤ(イエロー/C2)を選択。11番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、17番グリッドのルイス・ハミルトン(フェラーリ)はソフトタイヤ(レッド/C3)をチョイス。そして、14番グリッドのアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ピットレーンスタートのフランコ・コラピント(アルピーヌ)はハードタイヤ(ホワイト/C1)を履いた(全車ニュータイヤ)。
現地時間19時過ぎ、気温23度、路面温度28度、湿度67パーセントというドライコンディションで、57周のナイトレースはスタートを迎えた。ポールシッターのピアストリがターン1のホールショットを守るなか、好スタートを見せたフェルスタッペンが3番グリッドから2番手に浮上。フロントロウスタートのノリスはフェルスタッペンに続く3番手に下がることに。
首位を守るピアストリは逆転タイトルを目指し、3周目にはフェルスタッペンに2秒のギャップを広げる。このレースで勝てばカタールGP終了時点でタイトル獲得の可能性があったノリスだったが、フェルスタッペンに先行を許したことで早期タイトル確定は厳しい展開となった。
レース序盤は、トップのピアストリから最後尾のコラピントまでが18秒のなかで数珠繋ぎとなるも、タイヤの走行周回制限があることで渋滞を避けて極端に早めにピットインするといった戦略を採ることも叶わず、各車もどかしい時間が続いた。
そんななか、7周目のターン1でピエール・ガスリー(アルピーヌ)とヒュルケンベルグが接触し、ヒュルケンベルグがコースサイドにマシンを止めた。この影響でセーフティカー(SC)導入となり、マクラーレン2台を除く全車がSC中に1回目のタイヤ交換を実施した。
これでトップ5オーダーは首位ピアストリ(タイヤ未交換)、2番手ノリス(タイヤ未交換)、3番手フェルスタッペン(1回交換/ミディアム)、4番手サインツ(1回交換/ミディアム)、5番手アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス/1回交換/ミディアム)に。一方、15番グリッドスタートの角田(1回交換/ミディアム)は12番手でリスタートを迎えた。
唯一のステイ組であるマクラーレン2台は11周目のリスタート早々からタイヤを使い切る勢いで猛プッシュをみせ、リスタートした11周目にピアストリはフェルスタッペンよりも2秒速いペースを記録。マクラーレン勢はSCステイで発生したロスを挽回するべく、毎周予選アタックのような走りが求めらた。
しかし、タイヤマイレージがライバル勢よりも7周長いこともあり、徐々にフェルスタッペンがピアストリ&ノリスのペースに近づく。そして17周目にはフェルスタッペンとノリスのペースが逆転。さらに18周目にはフェルスタッペンとピアストリのペースも逆転した。
マクラーレンは24周目にフェルスタッペンに7.8秒差のピアストリを先にピットに迎え入れ、25周目にノリスのタイヤを変えた(ともに新品ミディアム)。ピアストリはアントネッリに続く4番手でコースに復帰し、ノリスはピアストリの背後かつフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)の前となる5番手で隊列に戻った。
2台のマクラーレンは首位フェルスタッペンから18〜22秒離される状況となったが、タイヤ交換直後からピアストリはファステストラップを更新するハイペースで周回する。ただ、首位フェルスタッペンは18周走行したタイヤでピアストリのファステストに近いペースを見せ、マクラーレン勢の猛追を寄せ付けない。
そして、マクラーレン勢にとっては、好ペースを刻む2番手サインツ、3番手アントネッリの存在も障壁となった。ただ、アントネッリがサインツのDRSを使えない状況となった30周目のターン1でピアストリがアントネッリをオーバーテイクし、3番手に浮上する。
そんななか33周目を迎え、SC中の8周目にタイヤを替えた各車が2度目のタイヤ交換を実施。これで再びピアストリ(1回交換/ミディアム)がラップリーダーとなり、4.1秒差で2番手ノリス(1回交換/ミディアム)、7.7秒差の3番手フェルスタッペン(2回交換/ハード)、27.1秒差の4番手サインツ(2回交換/ハード)、34秒差の5番手アントネッリ(2回交換/ハード)というオーダーに。
クリーンエアを得たピアストリは猛プッシュを続けるが、ノリスはピアストリほどのペースを見せることができない。その間にフェルスタッペンはペースを上げ、36周目に0.002秒ノリスを上回ると、ここからさらにギャップを縮めにかかる。
42周目、3番手フェルスタッペンは2番手ノリスのDRS圏内に入った。そんななか、フェルスタッペンの8.8秒前を走るピアストリが43周目に2度目のタイヤ交換を実施し、ハードタイヤに履き替えるとフェルスタッペンの17秒後方でコースに戻った。
ノリスは45周目にハードタイヤに履き替えるが、アントネッリに続く5番手となった。ポイントリーダーのノリスにとって、スタート前は想像すらしなかっただろう順位で終盤のプッシュを迎えることになった。
マクラーレン勢のタイヤコンディションが良いものの、ピアストリはフェルスタッペンとのギャップをわずかにしか縮めることができない。そしてノリスはポイントロスを最小限に抑えるためにアントネッリ、サインツの2台をかわしたい。ただ、特に3番手サインツは終盤も自己ベストを刻む好調子でノリスの前に立ちはだかった。
51周目にノリスはアントネッリのDRS圏内に入るも、オーバーテイクポイントのターン1でノリスは仕掛けることが叶わない。また、3番手サインツは最終盤を迎えたところでフロアにダメージを負ってかペースダウン。4番手アントネッリとの間合いが縮まったが、サインツは最後まで3番手の座を守ることになる。
ただ、最終盤も波乱は続いた。56周目に6番手を走るアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)がスローパンクチャーで後退。これで角田が10番手に浮上した。さらにはアントネッリも残り2周でわずかなミスがあり、ノリスが4番手に浮上することに。
57周目を終え、フェルスタッペンが今季7勝目/自身通算70勝目を飾り、逆転タイトルに望みを繋いだ。7.995秒差の2位にピアストリ。そして、22.665秒差の3位にサインツが続いた。
以下、4位ノリス、5位アントネッリ、6位ジョージ・ラッセル(メルセデス)、7位フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、8位シャルル・ルクレール(フェラーリ)、9位リアム・ローソン(レーシングブルズ)、10番手角田までが入賞となった。
次戦となる2025年F1最終戦/第24戦アブダビGPは12月5日〜7日に、ヤス・マリーナ・サーキットで開催される。2025年シーズンのドライバーズタイトルは、誰が手にするだろうか。
[オートスポーツweb 2025年12月01日]