衆院選改革で「中選挙区」回帰論=意見集約、定数削減が影

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2026年01月05日 07:31  時事通信社

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衆院選挙制度改革に関する与野党各会派の協議会=2025年12月17日、国会内
 衆院選挙制度の在り方を巡る与野党各会派の協議会は、今春の改革案取りまとめに向けた議論を本格化させる。各党間では、一つの選挙区で複数が当選する中選挙区制を推す声が広がっており、主要な論点となる見通し。ただ、与党の掲げる衆院議員定数の1割削減に野党が強く反発する中、制度の抜本的な見直しが実現するかは不透明だ。

 衆院協議会は(1)理想の選挙制度(2)現行制度の修正・改善―の二つのテーマを議論。昨年実施した国勢調査の速報値が公表となる5月ごろまでに結論を出す方針だ。

 選挙改革に取り組む超党派の議員連盟が昨年12月に開いた総会では、自民、立憲民主、日本維新の会、国民民主各党の参加者が相次ぎ中選挙区制を提起した。このうち、国民民主は複数の候補者に投票できる「連記制」導入を党方針として決定。維新も党内論議に着手している。当選者以外に投じられた「死票」を減らすことができ、多党化が進む現状に適しているとの主張だ。

 1994年の「平成の政治改革」は、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に移行する目的の一つとして「カネのかからない選挙」を挙げた。中選挙区制は、同じ党の候補者とも争うため、有権者への「サービス合戦」が生じるなど、弊害も多かったためだ。その時代に逆戻りするとの懸念は各党間に根強い。

 実際、自民が昨年12月に行った党内アンケート調査では、6割が抜本改革に否定的。理想の制度についても小選挙区制と中選挙区制が半々に割れ、「まとめるのは無理で、現状維持しかない」(ベテラン)との声が漏れる。立民の野田佳彦代表も「極めて慎重な立場」と明言している。

 一方、公明党やれいわ新選組、共産党、参政党は比例代表中心の制度導入を主張。各党間の意見集約が難航すれば、現行制度の修正にとどまる可能性もある。この場合、小選挙区で落選しても比例代表で復活当選する仕組みが、議論の中心となりそうだ。小選挙区での「負け具合」を示す惜敗率に下限を設ける案や、人数を制限する案が浮上している。

 与党側が求める定数削減は、今後の議論に影を落とす。野党側は多様な民意が反映されなくなるなどと批判。合意形成の環境が整っているとは言い難い。衆院協議会では「1票の格差」問題の解消に向け、定数増加を「一つの手だて」と位置付けてきた経緯もある。

 定数削減を巡っては、与党内にも温度差がある。維新の藤田文武共同代表は昨年末の講演で「通常国会ではしっかり実現する」と強調。これに対し、自民の衆院協議会メンバーは「削減数から入るのは無理筋だ」と難色を示した。 

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  • 議員数が少ない日本で定数削減は必要ない。やるべき事は中選挙区復活。小選挙区は日本に合わない。
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