
ヘルシーで簡単な鍋は、日本の冬の大定番。「鍋の素」も毎年、とてつもない数の新作が続々登場している。そこで、全国のスーパーで手に入りやすい大手メーカーの新作から、塩やしょうゆ、みそなどの王道から変わり種まで30品から選出! トレンドの“火鍋”・“アロマ鍋”系を抑えて1位だったのはーー。
今年のブームは“エキゾチック鍋”。だしやスパイスの香りを楽しもう!
「2024年には市場規模が約500億円に達し、商品数は1000点超。毎年新作も続々発売され、市販の鍋つゆは今まさに百花繚乱、群雄割拠!どんどん楽しむべきです」
とは、“鍋奉行”として各方面で活躍中の安井レイコさん。
「今年のトレンドとしては“エキゾチックさ”が挙げられます。麻辣系をはじめとした、さまざまなスパイスをきかせたものはもちろん、世界各国の味の再現、さらに和風のものだと香り豊かなだしの個性が光るなど。
海外に行った気になるようなもの、インバウンドから見て日本らしさを感じるもの。両極のエキゾチックさ、どちらも魅力的なんです」(安井さん、以下同)
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でも数ある中からどれを選ぶべき?そんな声にこたえ、今回は注目の新商品30種類を安井さんが実食。(1)スープのおいしさ、(2)アレンジしやすさ、(3)ユニークさ・斬新さ、(4)リピートしたい度(コスパ含む)の4項目で審査してもらった。
「全体的にはベースのだしがきちんとおいしくきいていることが評価の決め手。今回は新商品らしい個性やユニークさも重視しました。かといって、初手のインパクトが強ければいいというわけではなく、最後の締めまで飽きずに食べきれること、そしてコスパももちろん大切です」
厳正な審査の結果、1〜10位にランクインした商品を大発表。おすすめの具やアレンジ案など、“食べ方アイデア”も教えてもらった。この冬は毎日鍋でいけちゃいそう!
身体の芯からポカポカ
《第10位》
李錦記 四川式火鍋の素/エスビー食品 2〜3人分(70g 濃縮タイプ)248円
李錦記 広東式火鍋の素/2〜3人分(60g 濃縮タイプ)248円
赤と白、2つの味を一度に堪能しよう
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「個々でもおいしいけれど、これはぜひセットで食べてほしい!痺れる辛みの麻辣と、あと引くおいしさの清湯。2つの味を同時に楽しめる本格火鍋が家庭で作れることがすごい。スパイス感も本格的でいい!」
[食べ方アイデア]鍋に耐熱ボウルなどを重ねて、2つの鍋つゆをインすれば仕切り鍋がなくてもOK。2つの味を楽しんで。
《第9位》芯からぽっと 麻辣火鍋/キッコーマン 1〜2人分(125g 濃縮タイプ)198円
痺れる辛さに身体の芯からポカポカ!
「鶏肉と牛肉のだしに花椒や唐辛子のスパイスがしっかりときいている。今回実食した中でいちばん“痺れる辛さ”があり、苦手な人には難しいと思う辛さだが、好きな人はリピート必至のいいお味!」
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[食べ方アイデア]肉類、魚介、野菜、どんな具材とも相性抜群ながら、入手できたらラム肉は特に相性がよく、おすすめ。
《第7位》西郷鍋つゆ 黒豚だし醤油/ヤマキ 3〜4人分(700g ストレート)324円
豊かなコクとうまみに大満足!
「商品名のユニークさはさておき(笑)、このシリーズは“だし感”の出し方が本当に上手。豚のガラから煮出したというスープが力強いだけでなく、かつおの香りも感じる。モリモリ豚肉が進むこと間違いなしです」
[食べ方アイデア]豚肉が主役の鍋がイチ押し。西郷さんの出身地、鹿児島発祥のさつま揚げを加えても。締めはラーメンで!
《第7位》粒々まみれる 創作麻婆鍋つゆ/ヤマサ醤油 2〜3人分(580g ストレート)446円
コクとうまみの豆鼓&痺れる花椒が爽快!
「豆鼓と花椒がホールのままゴロゴロと入っているのはインパクト大。“麻婆”と聞いたイメージそのまま、あの味ながら、辛みはそこまで強くないので苦手な人も食べやすそう。食べるほどに食欲が湧きます」
[食べ方アイデア]鍋にどーんと豆腐を入れ、このつゆを入れてクツクツさせたところに、炒めたひき肉をのっけて! これだけでもエキサイティングな鍋タイムが楽しめます。
憧れの高級食材が!
《第6位》サッと鍋 寄せ鍋の素/ヤマキ 6人分(60g 顆粒タイプ)324円
使い勝手バツグンの顆粒タイプ
「顆粒でここまでおいしい時代が来たか!と感動。こんなに“だし感”がしっかりしていて、さすがヤマキさん。つゆの量や濃さを自分好みに調整できて、1人でも4人でも対応できる。鍋つゆとして以外にも万能調味料としてストックしておきたい」
[食べ方アイデア]野菜炒めやチャーハン、筑前煮などの炒め物や煮物の調味にサッとひと振りすれば、おいしさアップ!
《第5位》松茸香るしゃぶ鍋スープ/ダイショー 3〜4人分(700g ストレート)415円
憧れの高級食材の香りに思わずうっとり
「クツクツと鍋を煮立ててつつくうちに、部屋中にいい香りが立ち込めるほど。まつたけの土瓶蒸しをイメージしたというのもうなずけます。一方で、かぼすとゆず皮の柑橘が程よくきいて後味スッキリ! 贅沢な気持ちが楽しめる鍋つゆです」
[食べ方アイデア]ライスペーパーを鍋の途中や締めにしゃぶしゃぶ! 食べやすくモチモチ感が絶妙で箸が止まらない。
《第4位》〆まで美味しい北海道産ほたてと蛤の貝だし鍋つゆ ストレート/ミツカン 3〜4人分(750g ストレート)446円
〆鍋シリーズの新作はさすが王者の風格
「さすが、鍋つゆ売り上げランキング上位を占める“〆鍋シリーズ”の新作だけあって、非の打ちどころがなく、バランスよくおいしい。貝の中でもほたてと蛤にこだわっているのが、きちんと伝わる上品な味わいで、まさに締めにたどり着くまで飽きずに食べられます」
[食べ方アイデア]魚介はもちろんのこと、鶏肉や豆腐といった淡泊な具はおすすめ。最後は細めのラーメンで締めたい。
温活鍋から海外気分まで
《第3位》芯からぽっと生姜みぞれ鍋/キッコーマン 1〜2人分(125g 濃縮タイプ)198円
身体の中からポカポカ!No.1温活鍋
「具にしっかりと絡むトロみにまず驚く。しょうがや大根おろしの風味もきいていて、芯からポッカポカに温まる鍋つゆですね。このトロみは豆乳おからパウダーを活用しているとのことで、ヘルシー感もうれしい。リーズナブルだしサッと1人鍋するにもピッタリ!」
[食べ方アイデア]つゆの残りで冷蔵庫の在庫野菜をゆで、焼き餅をオン! 朝からしっかり栄養チャージして温まる、冬のごちそう朝食が完成する。
《第2位》鍋THE WORLD トリュフ香るマンハッタンクラムチャウダーテイスト/ミツカン 2〜4人分(750g ストレート)494円
鍋つゆ一つで海外気分が味わえる楽しさ
「王道の“〆鍋”シリーズを展開するミツカンさんによる、新たな鍋つゆのアプローチである“鍋THE WORLD”シリーズの一つ。貝(はまぐり)のうまみがきいたトマトベースのつゆに、ほのかで嫌みのないトリュフの香りがマッチ。家庭の鍋物に新風を巻き起こす味わいです」
[食べ方アイデア]具にはゴロッと大ぶりの魚介、鶏肉、根菜、きのこなどが好相性。さらにカリッと焼いたガーリックトーストを添えて、つゆに浸しながら食べたい。
《第1位》高杉晋作鍋つゆ 真鯛だし塩/ヤマキ 3〜4人分(700g ストレート)324円
真鯛の上品な香りとうまみに思わず唸る!
「なぜ高杉晋作?と不思議に思うパッケージが印象的ですが(笑)、スープから立ち上る香りだけで『鯛の骨だ』とわかる!
これはすごいこと。非常に上品な“だし感”が素晴らしい。ゆずのさわやかな香りも感じられて、全項目文句なしの満点、今回の1位にふさわしい逸品です」
なお商品名は、高杉晋作は鯛が好物であったといわれていることにちなむ。
[食べ方アイデア]寄せ鍋はもちろん、白身魚のしゃぶしゃぶ鍋もおすすめ。また半量使った残りなどは、炊き込みご飯のだし代わりに使っても。米に切り身をポンとのせ、つゆを加えて炊くだけで上品で本格的な鯛飯が完成!
ロングセラーの鍋つゆもチェック!
「愛され続けるには理由があるんです」と安井さんが絶賛する定番の鍋つゆを、味の系統別に選んでもらった。
【しょうゆ】久原本家 はくさいのうま鍋/3〜4人分(700g ストレート)324円
白菜がごちそうに!
焼きあご、しいたけ、かつおのだしが白菜の芯まで溶け込む鍋つゆ。
「焼きあごだしの鍋つゆを最初に出したメーカーらしく、だしのおいしさが光ります」
【塩】ますやみそ 藻塩鍋の素/3〜4人分(160g 濃縮タイプ)345円
しじみのうまみがギュッ
「ミネラルを含んだ藻塩のおいしさと、しじみのうまみがしっかりきいている。飽きのこないシンプルな味で、キャベツやレタス、きのこなどとよく合います」
【みそ】イチビキ 赤から鍋スープ三番!/3〜4人分(720g ストレート)462円
人気のうま辛グルメを再現
愛知県発祥の飲食店の名物料理“赤から鍋”を忠実に再現。
「ベースの特製みそと“うま辛”な赤唐辛子のハーモニーが秀逸。赤みそのコクにハマります」
ご当地鍋つゆもチェック!
「隠れた名品は地方にあり!」と安井さん。わざわざお取り寄せする価値大のご当地系をピックアップ!
ベル食品 スープカレー鍋つゆ/3〜4人分(750g ストレート)388円
札幌名物のおいしさそのまま
「北海道のソウルフードメーカーであるベル食品の鍋つゆといえば、やっぱりスープカレー。スパイスの香りがしっかりきいて、居ながらに札幌気分が味わえます」
よしの味噌 広島れもん鍋の素/4人分(160g 濃縮タイプ)432円
女性好みの爽やかな味
広島のレモンと麹を使用し、爽やかな酸味が印象的。「レモン風味の鍋としては元祖。塩麹のまろやかさがおいしさの決め手に。唐揚げなどの調味料にも重宝します」
※商品は11月下旬に購入したもので、商品リニューアルなどによりパッケージなど変更する場合があります。価格はすべて編集部調べ、税込みの実勢価格です。
教えてくれた人……安井レイコさん●エッセイスト・料理研究家。日本鍋文化研究所名誉鍋奉行として、日本のヘルシーな鍋料理を世界に広げるべく活動中。“鍋奉行”として多数メディアにも登場。鍋の素は15年以上研究を続け、5000種類超の鍋を実食した経験を持つ。
取材・文/松家寛子 撮影/山田智絵
