
最近の物価、高すぎませんか? スーパーに行っても「うわ、これまた値上がりしてる……」と、ついつい買い物をためらってしまう人も多いはず。
総務省統計局のデータを見ても、2025年の消費者物価指数は2020年比で3.0%も上昇。そのくせ給料はドカンと上がるわけでもなく、サラリーマンのお小遣いは1990年ごろのピーク時から半減しているなんてデータもあるくらいです。そりゃあ、たまに余剰資金ができても「とりあえず貯金しておくか……」ってなりますよね。
でも、みんながお金を使わないと企業の売上も上がらず、賃上げもされないという“日本経済の負のループ”に陥ってしまうわけです。
そんな停滞感バリバリの空気に、強烈な一石を投じた企業があります。「たのしいさわぎをおこしたい」をスローガンに掲げるPR・コミュニケーショングループ、株式会社サニーサイドアップグループです。同社が社員に支給した『大人のお年玉』という社内施策のレポートが、人間の消費心理を見事に突いていてめちゃくちゃ興味深い内容になっています!
■「貯金・投資は非推奨」+「2週間で使い切る」という縛りプレイ
同社は「積極的な消費で、日本経済を回すきっかけを社内から作りたい!」という熱い想いのもと、全社員(契約社員など含む)約380名になんと3万2000円のお年玉を支給(太っ腹!)。
|
|
|
|
しかし、ここにはちょっとした2つのルールが。
「用途は貯金・投資を除く消費に充てること」
「できれば2週間の使用期間内で使い切ること」
同社のアンケートによると、普段なら余剰資金ができたら「貯金(60.5%)」「投資(34.7%)」に回すという超・堅実派な社員が多いことが判明。
ところが、「今回のお年玉がなかったら同じ買い物をしていたか?」という質問には、「購入していなかった(42.9%)」「迷っていた(39.4%)」と、合計82.3%の人がこの支給を機に、ガッツリ消費行動を起こしたというのです!
日本人はどうしても「贅沢=悪」みたいな後ろめたさを感じがち。でも、「会社からのサプライズプレゼントだから」「経済を回すためだから」という“大義名分”ができたことで、普段固く閉じられている財布のひもが緩み、前向きな消費が促されたということですね。
|
|
|
|
■3万2000円、何に使った? 見えてきた「QOL爆上がり消費」
では、実際に3万2000円は何に使われたのでしょうか?
ジャンル別の第1位は、家族や友人との特別な時間を過ごす「食体験・グルメ(約28%)」。続く第2位は「QOL向上家電・インテリア(約22%)」でした。
ミシュラン星付きレストランの利用や、高級マットレス、掃除機など、日々の生活を豊かにする実用性の高いアイテムの購入が目立ちます。
アンケートに寄せられた社員の声からは、リアルな心理が伺えます。
「ずっと欲しかった3万円以上する高価な香水。自分のお金では“贅沢すぎる”と躊躇していましたが、今回のお年玉をきっかけに『今こそ買おう!』と自分に許可を出すことができました」(20代・女性)
|
|
|
|
「将来への不安から貯金に回しがちですが、会社から“経済を回すために”というメッセージと共に支給されたことで、罪悪感なく自分の趣味(ヴィンテージ家具)に投資することができました」(30代・男性)
「自分のお金だと思うと財布の紐を締めてしまいますが、プレゼントとして頂いたものだからこそ、母への高級エステという感謝の還元に使うことができました」(30代・女性)
「自分に許可を出す」「罪悪感なく」という言葉が、いかに普段私たちが消費にブレーキをかけているかを物語っていますね。親孝行に使ったというエピソードも心が温まります。
■支給額以上に使ってしまう人も!「アップグレード消費」の相乗効果
さらに注目すべきは、回答者全体の約30%が、支給された3万2000円に自腹で「自己資金」を上乗せして使っていたという事実!
ホテルの部屋をスイートルームにランクアップしたり、新幹線をグリーン車にしたりといった「アップグレード消費」が発生したそうです。お年玉が呼び水になり、さらなる自己資金の投入を後押しした形ですね。
そして「2週間で使い切る」というタイムアタック的な期限設定も絶妙だったようです。「自分のお金だと“また来月でいいや”と先延ばしにしてしまいますが、期間が限定されていたことで、以前から気になっていた体験の予約をすぐに入れることができました」(20代・女性)とのこと。期間限定って言われると思わず動いちゃう、人間のサガですね。
■「消費=自分の資産が減る」から「経済を循環させる」への意識改革
この「大人のお年玉」施策、ただ単にお金を使ってハッピー! で終わらないのがすごいところ。「お金を使うことや経済について考えるきっかけになったか?」という質問に対し、なんと回答者の約91%の社員が「なった(42.8%)」「少しなった(48.2%)」と回答しています。
社員からは「今まで消費は“自分の資産を減らす行為”だと思っていたが、“経済の循環を作る行為”だと捉え方が変わった」という声も多数。
中には「地元の神社や伝統芸能への寄付に充て、自分が使うことで守られる文化があると感じた」という50代男性の意見もあり、もはやその影響は社会貢献といえる域にも。
お金を使う「理由(大義名分)」と「期限」をセットにするという、サニーサイドアップグループの秀逸な支給設計。社員のモチベーションを上げつつ、ガチで経済の循環を生み出すこのアプローチ、全国の企業さんもぜひ真似してみてはいかがでしょうか?(うちの会社でもやってくれないかな…チラッ)
