

叔母さんがスマホの画面を見せてきました。そこには兄の面影を感じるヒロタカくんという子が写っていました。お腹にいたのは間違いなく兄の子だったのです。私は急激に罪悪感に襲われ、訳も分からず涙が溢れてきてしまいました。

最愛の夫を亡くし、不安の最中の妊娠だったことでしょう。そんなリエちゃんに私は「兄の子なんかじゃないはずだ」なんて、最低なことを言ってしまったのです。一度口に出してしまった言葉は、二度と取り消すことはできません。
あんなに兄の子かどうかを疑っていた赤ちゃん。この子がいなければ私に遺産が入ると思っていたのに、実際に写真を見た瞬間、そんな気持ちはすべて吹き飛んだのです。私はなんてひどいことを言ってしまったのでしょうか。自分の欲に目がくらむと冷静な判断は難しくなるし、人との関係なんてあっという間に切れてしまいます。いくら泣いても、後悔してももう遅いでしょう。
この子に私が会うことはないし、そんな資格もないのです。感情に任せて思わず言ってしまった言葉は取り消せません。謝ることもできないまま、心に罪悪感を抱えたまま、私は遠くからリエちゃんとヒロタカくんの幸せを祈るしかできないのでした。
|
|
|
|

