高木敏子さん 少女の壮絶な戦争体験を描く児童書「ガラスのうさぎ」で知られる児童文学作家の高木敏子(たかぎ・としこ)さんが8日、老衰のため死去した。94歳だった。東京都墨田区出身。葬儀は近親者で済ませた。
12歳だった1945年3月の東京大空襲で母と妹を失った。終戦の10日前には、疎開先の神奈川県で、父が高木さんの目の前で米軍の機銃掃射で死亡した。自身の体験をつづった「ガラスのうさぎ」は77年に刊行され、大きな反響を呼んだ。累計発行240万部を超えるベストセラーになり、7カ国語に翻訳され、映画化やテレビドラマ化もされた。
作家活動と並行し、「戦争の愚かさ、悲惨さを戦後生まれの人たちに伝えずにはいられない」と、全国各地で講演を続けた。