94%「物価高、収入で補えず」=育英会、困窮家庭を調査―保護者「希望持てる政策を」・衆院選公示【24衆院選】

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2024年10月16日 07:31  時事通信社

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時事通信社

募金を呼び掛ける「あしなが育英会」の奨学生ら(資料)
 衆院選が15日、公示された。物価高対策が争点になる中、「あしなが育英会」(東京都千代田区)の調査では、親が亡くなったり、重い障害を抱えたりする困窮家庭の94%は「収入が物価上昇分をカバーできない」と回答していた。保護者は「希望を持てる政策を」と訴えている。

 育英会は7月18〜31日、全奨学生の保護者5179人にオンラインで緊急アンケートを実施。約6割に当たる3107人から回答を得た。

 調査の結果、昨年同時期と比べ収入が「増えた」のは14.5%だった。「減った」が28.2%、「変わらない」が57.3%となり、約85%で実質的に収入が低迷している実態が浮き彫りになった。

 収入と物価のバランスを尋ねると、「収入が増え物価上昇分をカバーできている」と答えたのはわずか2.5%にとどまった。「カバーできない」と答えたのは94.2%で、そのうち、「収入が減少しカバーできない」は27.1%、「収入が横ばいでカバーできない」が52.7%だった。

 「昨年以上に物価高の影響を受けていると感じるか」との問いには99.6%が「感じる」と回答。最も節約しているものを聞くと食費が最多52.8%で、服・美容代16.0%、光熱水費13.9%、交際費5.4%が続いた。

 夫が過労で倒れて介護が必要となり、大学4年の次女が育英会の奨学金を受ける東京都の40代女性は、物価高の影響で腎臓疾患がある夫の専用食が値上がりしたと嘆く。食費を削ってしのぐといい、女性は1日1食で済ます日も多いという。女性は「国は国民の生活実態を把握していない。若い世代が希望を持てるような政策を立ててほしい」と訴えている。 

このニュースに関するつぶやき

  • だから、賃金を上げても税金とかの公的負担がそれ以上に取られるから意味がない。 無駄な課税を無くしたり減らさないと生活改善何て無理だよ。
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