ゆりやん“エンタメ界の唯一無二”「極上女王」に 話題引っ提げ12月から活動拠点を米国へ

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2024年10月20日 08:01  日刊スポーツ

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マルチに活躍するゆりやんレトリィバァ。カメラを向けるだけで無限にポーズを取ってくれました(撮影・鈴木みどり)

大志を抱いて海を渡る。12月から活動拠点を米国へ移すことを発表している、ゆりやんレトリィバァ(33)。磨いてきた芸や感性、その姿の全てをぶつける覚悟で憧れの地へ向かうという。9月に配信開始され好評を博しているNetflix主演ドラマ「極悪女王」での裏話、次の目標へむけた今の思いなどを赤裸々に語った。【松尾幸之介】


★“ロサンジェラス”


渡米へ向け、すでにレギュラー番組の多くを卒業した。今は残る仕事や現地での家探し、手続きなどをこなしながらの「イメトレ期間」だという。


「行き先はロサンゼルスです。あ、“ロサンジェラス”(巻き舌)か。9年前に番組の企画で初めて米国に行って3カ月間ニューヨークで過ごしました。そのあと(米オーディション番組)『Got Talent』に出させてもらったりして、あっちでお笑いをやるためには現地に長くいて、あるあるや言葉のニュアンスを理解しないといけないなと感じました。すぐに仕事の調整をして20年1月から数カ月間過ごしたのがロスです。楽しくて気候も良く、肌に合っているなと感じました」


ロスには所属の吉本興業の支社もある。自身の友人もいる街で、本拠地を置くMLBのドジャースでは敬愛する大谷翔平も活躍中。「スターが1人増えちゃいますね」と笑いを誘った。


「何があるのかとかも分かってないですけど、楽しみしかないです。わくわくしています。現地で何をするかですか? まずは“コメディアン”、“アクター”、“オーディション”、“ムービーディレクター”、“シンガー”、“ダンサー”…全部ですね。はい。言葉は彼氏をつくるのが一番覚えが早いらしく、外国の人が多いアプリに最近登録したんですよ。名前とかも全部さらけだしてやっていたら、すぐにスクリーンショットされてXにさらされてました(笑い)」


★ハリウッドに憧れ


幼い頃から芸人を志すと同時に米国での活動も思い描いていた。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にハマり、特殊メークに憧れ、現地の高校への進学が頭をよぎったこともあった。


「小学生の頃は、金曜ロードショーで放送された時に映画を録画していたりして。家族に『消していいか?』って聞かれた時にバック・トゥ・ザ・フューチャーだけは『この人たちにはまた会うから全然いいや』って思っていたんです」


「R−1グランプリ」や「THE W」制覇など、芸人として満足いく結果を残せたことも決断を後押しした。そして主演作「極悪女王」も配信中。80年代の女子プロレスブームをけん引した“最恐ヒール”ダンプ松本役での迫力あふれる演技は配信開始後、すぐに話題となった。


「いろんな言語に吹き替えされるそうですし『極悪女王』を巨大名刺として米国に行けるのはうれしいです。体作りから練習まで部活みたいな感じでやっていましたし、かけがえのないひと時に出会うことができました」


★ダンプ本人から助言


特に仲を深めたのが今作で初対面のライバル長与千種役の唐田えりかだった。


「会ったことなかったんですけど、今は1日4時間電話したりしていますね。撮影途中で指導に来てくれた松本さんが『普段から話さない方がいいんじゃない?』とおっしゃって、自分たちもそうしてみようかと。そこからはあいさつもしないし、他の人とは話すけど、えりかとだけは話さなくて。そうしたらどんどんホンマに腹が立ってくるというか(笑い)。3話で2人が気まずい感じで去っていくシーンがあるんですけど、あの時は本当に気まずかったですね。でも、試合のシーンとかではコミュニケーションをとっていないから技をかけるところでどうしたらいいか違和感もあって。泊まり撮影の時にえりかから久しぶりに『レトリィご飯行こう』と言われて、そこで数カ月ぶりに話しました。『私たち仲良かったよな?』みたいな。そこで話せて、さらにお互い良い意味で気を使えるようになりました。そのあともご飯に行ったり、2人でディズニーランドに行ったりもしましたね(笑い)」


★頭部打って中断も


撮影ではゆりやんが頭部を打ち約半年間中断したことも。「なぜか『ひどい撮影環境だ』みたいな記事が出て。あんたじゃないでしょうね?」と冗談交じりに記者にすごみつつ、当時の思いを明かした。


「全然大丈夫で『数カ月入院した』とかとも言われたんですけど、1週間安静にしていただけで。スタッフさんはもともとすごく配慮してくれていたけど、どうしても受け身はどれだけ配慮しても自分が失敗したら失敗する。もちろん、けがをしてはいけないんですけど、監督やスタッフさんに矛先が向いて迷惑をかけて申し訳なかったです。撮影が止まったのは3話までの頃で、再開した4話以降ではその間にトレーニングなどをして待ってくれていたみんなの意識や体、表情も全然違うんですよ」


★映画監督デビュー


俳優としての出演作のほか、番組で野望を口にしたことからつながった映画監督デビュー作公開も控える。撮影は始まっているが「まだ言っていいことがなくて」と口に人さし指を当てた。


「演出などでは好きなことを正直に伝えていかないと私がやっている意味がないので好きにやってくださいとスタッフさんたちに言っていただいていて。自分の感覚に正直になることはシンプルでも難しいです。この経験は米国でも生かしていきたいと思います。米国の俳優さんとかを調べているとみんなたくさん肩書を持っているので、私もいろんなことをやりたいなと思っています。日本から来た特殊な存在という感じではなく、その集団の中になじんで、唯一無二な存在になりたいです」


日本に戻る時期について質問をすると笑顔で決意を込めた。


「売れるまでは基本、米国でやりたいです。いや、混雑時をさけて極秘帰国しているかも。“センキューフォーエブリシング! シーユーインザ・ハリウッド!”」


本場の“女王”を目指して、ゆりやんは挑戦する。


▼普段から仲の良いコロコロチキチキペッパーズのナダル(39)


ゆりやんは芸歴で言うと2年後輩になるのですが、昔からとにかく全部一生懸命です。劇場に一緒に出てた時もネタも、平場も全部全力。普段も面白いやつですがずっと礼儀正しくて思いやりもあって後輩ですがずっと尊敬してます。特にゆりやんのすごいところは度胸と負けん気です。どんな場面でも強い気持ちで自分を押し出していけます。ロサンゼルス行っても全力で「世界のゆりやん」成っちゃって活躍しちゃってイッちゃってー!!


◆ゆりやんレトリィバァ


1990年(平2)11月1日生まれ、奈良県吉野郡出身。13年にNSC大阪校35期生で首席で卒業。17年「第47回NHK上方漫才コンテスト」優勝。同年「女芸人NO.1決定戦THE W」優勝。21年「R−1グランプリ」優勝。趣味は映画観賞、書道。特技は英語、ダンス。159センチ。血液型B。


◆「極悪女王」


ダンプ松本が心優しき少女からヒールの極悪レスラーになっていく半生を描くNetflixドラマ。白石和彌監督で、企画・脚本・プロデュースは鈴木おさむ氏。全5話で世界約190カ国に配信。ゆりやん、唐田のほか、ライオネス飛鳥役の剛力彩芽らも出演。

このニュースに関するつぶやき

  • フワもそうだけど、何しに行くの?売れると思えないし。なおみレベルで最初からSNSとかの話題性ある人ならともかく。日本でも滑り散らかすのに、海外で日本イメージ悪くすんなよ?
    • イイネ!6
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