USスチールのロゴマーク(AFP時事) 日本製鉄によるUSスチール買収計画を巡り、石破茂首相が7日(日本時間8日)の日米首脳会談で、買収後の投資額の積み増しを含む修正案をトランプ米大統領に示していたことが9日、分かった。関係者が明らかにした。詳細は判明していないが、日鉄が約束している総額27億ドル(約4000億円)以上の投資計画を大幅に増額する内容で、日鉄側と事前調整した上で提示したとみられる。
計画に関し、林芳正官房長官は10日の記者会見で、「日鉄がこれまでと全く異なる大胆な提案を検討していると承知している」と語った。その上で、「大胆な投資を行うことで、米国や世界が求める優れた製品の生産を行い、日米がウィンウィンになれるような(ものだ)」と説明した。
日鉄の橋本英二会長兼最高経営責任者が今週、トランプ氏に会い、投資計画の詳細を説明する方向。バイデン前政権に安全保障上の理由で中止を命じられ、行き詰まっていた買収計画が再び動きだす可能性が出てきた。