「パソコン作りたい」発達障害で不登校の小4息子の思いが実現、プロから支援の申し出が!「人生を変えるきっかけになれば」

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2025年03月20日 07:00  まいどなニュース

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講座での息子さんの様子。手先が器用という(みぃのさん提供、YouTubeキャプチャ撮影)

発達障害を持つ不登校の息子さん(小4)が自分でパソコンを作りたいと宣言したというエピソードを2月に投稿した、お母さんの「みぃの」さん(@rpOxxcdJ4J50668X)。28万件超えのいいねが付くなど大きな反響がありました。投稿を見たパソコン制作のプロで、トップオーバークロッカーの清水貴裕さんから支援の申し出があり、パソコンの組み立て方を教えてもらうことが実現しました。

【写真】パソコン制作のプロによる組み立て講座が実現した、母の投稿

みぃのさんは「今回の投稿により、多くの方に応援していただけ、アドバイスをもらえたり、使っていない部品を譲っていただけたり、清水さんのように作り方を直接教えていただいたりしました。多くの皆さまに感謝を伝えたいです」と話しています。

支援のオーバークロッカー「パソコンを通じて自信をつけさせてあげたい」

息子さんのサポートに乗り出したのは「お母様の投稿を通じて息子さんがやりたいこと、夢中になれることを見つけて変わろうとしている、ポジティブになろうとしていていることを知りました。われわれが関わるパソコンが人の人生を変える、ポジティブにできるのであればサポートしたいなと思ったからです」と清水さん。そこで「私ができることは、パソコンの組み立て方を教えること。息子さんが自信をなくし学校でいじめに遭って不登校になってゆううつになっている状況だと聞いたので、パソコンを通じて自信をつけさせてあげたら」と、さっそく組み立て講習を開催したといいます。

パソコンの組み立て講座は、清水さんが手配した貸会議室にて。息子さんと初めて会った印象について、清水さんは「発達障害とは全く感じることもなく、とても好奇心が強い子」といいます。1時間半ほどでパソコンの組み立てが終わり「ドライバーを使うの上手で、手先も器用。PC完成したら自信に満ちあふれた感じで。BIOS(バイオス・パソコンの電源を入れると最初に動作するファームウェア)の設定の仕方を教えたり、Windowsの入れ替え、Windowsのベンチマークの走らせ方を教えたり。またいろいろ質問してくれて、ロジカルに考えるお子さんでした」と振り返ります。

さらに清水さんが使用している電動ドライバーに興味津々だったという息子さんに「電動ドライバーをプレセントして、大人になったらドライバーを持っておじさんの会社で手伝いをしてねと」と、清水さんもうれしくなって声を掛けたとか。そして講座を通じて、清水さんは「発達障害や学校でのいじめ、不登校があったということでしたが、パソコンに触れ合うことで人がポジティブに変わったと感じました。好きなことを見つけて頑張れるというのは一つの才能。学校教育の良さもあるだろうけど、子どもの個性だったりと、拾えないものもあったりします。お母さんの投稿がければ私はお子さんと出会うことがなかったわけですから。Xを通じて情報を発信するという行動を選択したお母さんにも拍手を送りたい」と感激していました。

母親「今度は自分で考えた構成で1人で作ってみたいとやる気に火がついた」

また清水さんはパソコンの組み立て講座が実現したことをYouTube動画で発信。今回、清水さんから息子さんが教えてもらえたことに、みぃのさんはこう話してくれました。

「私も主人も自作PCのことは全く無知でどうサポートしたらいいのか分からず戸惑っていたので、作り方を清水さんに教えていただけることになり助かりました。専門の知識を持っている方々に、家族では気づけなかった息子のいいところを教えていただけて非常にありがたかったです。清水さんには自作パソコンの作り方を教えていただけたことで自信がついたようで、今度は自分で考えた構成で1人で作ってみたいのだとやる気になっています。この動画がいじめ後遺症や、分かりにくい発達障害の理解や不登校支援にもつながるといいなとも思っています。

発達障害のある子の感覚統合の苦手さは非常に理解がされにくく、努力不足とかやる気がないと非難されることで、自信をなくしてしまうようです。また発達障害のある子は低覚醒なことが多く、その状態で定型発達に合わせて作られた教育指導要領に沿った授業ではこぼれ落ちてしまい、息子のように自信ややる気を失って不登校になる子が多いと聞きます。覚醒を上げるためには興味関心が不可欠なのだと、木村順先生の感覚統合の講習会で教わりました。

不登校になって動画やゲームばかりで心配していましたが、児童精神科では、今はとにかく好きなことをさせて自信をつけさせてあげるよう勧められて。動画やゲームは嫌なことを忘れるためだから無理にやめさせなくてもいいと言われ、納得して見守ることができました。息子は好きな機械系の動画を見る中でラズパイに興味を持ち、自作PCの興味へと広がったんです。息子にとっては自作パソコンに取り組むことは覚醒を上げて学習にもつながり、得意になれば自信にもつながるので、全力で応援してあげたいと思っています」

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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  • ゲルマラジオからじゃないのか。ってか発達障害?? 昔はこういう男子の方が普通で、女子だってアマ無線やってたぞ。他の連中の方が発達障害。
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