「心筋シート」を承認申請=iPS細胞の医療用製品で初―阪大発ベンチャー
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2025年04月08日 23:01 時事通信社

人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞を用いた「心筋シート」について、心臓病患者へ移植する治験を進めていた大阪大の澤芳樹特任教授が参画するベンチャー企業「クオリプス」(東京都中央区)は8日、厚生労働省に製造販売承認を申請したと発表した。
iPS細胞を使った再生医療用製品の承認申請は初とみられる。
澤特任教授ら阪大の研究チームは2020年1月、虚血性心筋症により心不全となった患者に対し、他人のiPS細胞から作った直径4〜5センチ、厚さ約0.1ミリの心筋細胞シートを移植する手術を世界で初めて実施。23年3月までに患者計8人への移植手術を完了し、安全性や症状の改善が確認された。
澤特任教授は「大きな一歩。世界中の人が助かるように努力していきたい」と話した。
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