寺田明日香が涙の会見「競技者としての第一線を退くことを決意」今後は東京2025世界陸上目指す

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2025年04月15日 10:12  TBS NEWS DIG

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陸上・女子100mハードルの元日本記録保持者、寺田明日香(35、ジャパンクリエイトグループ)が15日、都内で会見を行い、今季限りで競技者として第一線を退く意向を発表した。

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涙ぐんで登壇した寺田は会見冒頭で「今シーズンを持って競技者としての第一線を退くことを決意いたしました」と報告。あくまで引退ではないというが、「日本代表をかけた日本選手権だったり、日本グランプリシリーズなどの選考会に出場するのは、今シーズンが最後」と話した。

今年9月に開幕する東京2025世界陸上は、目指す意向。「最後の本気の走りをもう本当にたくさんの方々に見ていただきたいという思いがあったので、このタイミングで発表させていただくことになりました」と発表に至った経緯を明かした。

今後は、寺田が経営している一般社団法人A-STARTで「もっと全国の陸上競技場を回りたい」という思いから、「私自身の競技の経験とか、挑戦の楽しさを次世代へバトンを繋ぐっていうことで全国のツアーを行いたい」。題して「Baton Run Tour」を今秋から始め、「全国の陸上競技場を回って、いろんな世代の競技者の方、税理士の方々とガチンコレースしたい」と目を輝かせた。

今年は「グランプリシリーズと日本選手権、世界選手権と日本代表を目指してやっていく。織田記念を走ってみないと、どこまで走れるかわからないんですけど、日本選手権を勝ちにいきたい」と寺田。来季は、「地方の大会記録会とか県の大会とか、そういうのを巡って走っていきたい」と“引退”ではないことを強調した。

また会見途中には北海道出身の寺田とゆかりのある清宮幸太郎(25、日本ハム)からのビデオレターや、清宮幸太郎の父・清宮克幸さんから直筆サイン入りのバットが直接贈られるなどサプライズ尽くしの会見となった。

寺田は、小学校4年生から陸上競技を始め、高校1年から本格的に100mハードルを始めた。高校卒業後の2008年、社会人1年目に初めて出場した日本選手権で同種目史上最年少で優勝すると、以降3連覇を達成。2009年には世界陸上ベルリン大会に出場し、アジア選手権では銀メダルを獲得した。2010年にはアジア大会で5位に入賞したが、相次ぐケガ・摂食障害等から2013年に現役を引退。

結婚・大学進学・出産を経て、2016年夏に7人制ラグビーに競技転向する形で現役復帰を果たすと、同年12月の日本ラグビーフットボール協会によるトライアウトに合格。2017年1月から日本代表練習生として活動した。2018年12月にラグビー選手としての引退と陸上競技への復帰を表明。

2019年8月には女子100mHで19年ぶりに日本記録と並ぶ13秒00をマーク、9月には12秒97 の日本新記録を樹立し、10年ぶりにドーハで行われた世界陸上に出場した。2021年には12秒96から12秒87と自身の持つ日本記録を2度更新すると、日本選手権では全種目を通じて大会史上最長ブランクとなる11年ぶりの優勝を果たし、自身初の五輪となる東京オリンピック™に出場。日本人では同種目21年ぶりとなる準決勝進出を果たした。

2023年は自己記録を更新し、日本歴代2位の12秒86をマーク。日本選手権でも優勝し、アジア選手権で銀メダルを獲得、世界陸上ブダペストにも出場した。2021年末には(株)Brighter Hurdler、(一社)A-START を設立し、現役を続行する傍ら教室や食を通じ次代の育成に取り組んでいる。

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