世耕氏招致、核心曖昧=真相解明なお遠く

17

2025年04月22日 07:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

参院予算委員会参考人質疑で挙手する世耕弘成前自民党参院幹事長=21日午後、国会内
 自民党旧安倍派の裏金事件を受け、21日の参院予算委員会に参考人招致された世耕弘成前参院幹事長は政治資金パーティー収入の還流再開について、自身の関与を重ねて否定した。ただ、当時の幹部による議論の詳細など、核心部分は曖昧な物言いに終始。今回も真相解明には至らなかった。

 「元幹部の一人として、大変な責任を感じ、後悔している」。世耕氏は、政治不信を招いたことを陳謝しつつ、昨年3月の参院政治倫理審査会と同様に、還流再開と無関係だとする立場を繰り返した。

 旧安倍派の元会計責任者は今年2月、衆院予算委の聴取に対し、2022年8月の幹部協議で還流再開が決まったと証言。出席した世耕氏の説明に注目が集まっていた。

 世耕氏は、幹部協議で現金による還流再開は否定されたとの主張を展開した。パーティー券の販売ノルマ超過分の扱いについて、自身が「(所属議員に)返す必要はない。派閥で使えばいい」と提案したことも紹介。その上で「各議員のパーティー券を派閥が買う形で返す案が出て会合は終わった」と述べた。

 元会計責任者の証言と食い違いが生じたことに「私がもっと関心を持っていれば、こういう事態は防げた」と神妙な面持ちを浮かべる場面も。一方で、派閥によるパーティー券の購入を「付け替え」と指摘した野党議員に、「用語としていかがなものか」と反論するなど、2時間余りの質疑で自らの法的な正当性を訴え続けた。

 もっとも、幹部協議に出席した4人のうち、残る塩谷立元文部科学相、下村博文元政調会長、西村康稔元経済産業相との具体的なやりとりは「正確に説明することは難しい」と言葉を濁した。旧安倍派で改選期の参院議員にパーティー券の販売分を全額還流する慣習についても「知らなかった」と釈明。派内に影響力を持つ森喜朗元首相に還流の経緯などを尋ねたか問われると、「私が個人的に聞く話ではない」とはぐらかした。

 米関税への対応などに与野党の関心が向く中、自民内からは「あれだけすらすら否定されれば、(裏金事件は)一段落だろう」(幹部)と幕引きを期待する声も上がる。野党は大型連休明けにも塩谷、下村、西村各氏を招致したい考えだが、実現するかは不透明だ。

 「けじめにもならない。むしろ深い闇の中に迷い込んだ」。予算委の終了後、立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は記者団にこう断じた。 

参院予算委員会の参考人質疑で答弁する世耕弘成前自民党参院幹事長(左)=21日午後、国会内
参院予算委員会の参考人質疑で答弁する世耕弘成前自民党参院幹事長(左)=21日午後、国会内

このニュースに関するつぶやき

  • 【悪代官】そちも悪よのう�֥�←時代劇?ǭ???��時代劇は暴れん坊将軍とか水戸黄門とか仕事人が出てきて浄化が図られるけど政治は����忘八��
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(13件)

前日のランキングへ

ニュース設定