泊原発3号機、事実上「合格」=審査書案を了承、申請から12年―再稼働見通せず・規制委

14

2025年04月30日 12:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

北海道電力泊原発(泊村)=2024年3月、北海道岩内町から撮影
 原子力規制委員会は30日、北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)について、再稼働の前提となる新規制基準に「適合している」とした審査書案を了承した。「事実上の合格」で、一般からの意見募集などを経て今夏にも正式決定される見通し。

 ただ、同原発を巡っては、周辺住民らが起こした訴訟で札幌地裁が2022年に運転差し止めを命じ、控訴審での審理が続いている。北海道電は敷地内に建設中の防潮堤完成後、27年の再稼働を目指すが、訴訟に加えて地元自治体の同意を得る必要もあり、想定通りに進むかは見通せていない。

 北海道電は13年7月の新規制基準施行初日に審査を申請したが、地震や津波対策に関する同社の説明などに時間を要し、審査は12年近くに及んだ。同時申請した他の電力3社の4原発はすでに再稼働している。

 規制委の山中伸介委員長はこの日の記者会見で「(新規制基準への適合が)原発の100%の安全を保証するものではない。第一義の責任は事業者にある」と強調。安全対策に必要な人材確保に引き続き努めるよう同社側に求めた。

 審査では、3号機近くを走る複数の敷地内断層について、将来動く可能性のある活断層ではないと判断した。同社は耐震設計で想定される揺れ(基準地震動)を550ガル(加速度の単位)として申請していたが、規制委からの指摘を受けて再検討し、693ガルまで引き上げた。 

北海道電力泊原発3号機の審査書案を了承した定例会合後、記者会見する原子力規制委員会の山中伸介委員長=4月30日午後、東京都港区
北海道電力泊原発3号機の審査書案を了承した定例会合後、記者会見する原子力規制委員会の山中伸介委員長=4月30日午後、東京都港区

このニュースに関するつぶやき

  • 放射線ってα、β、γ線とあるがγは透過性が高いので人体に影響なし。α、βも少し離れれば止まってしまうので離れた周辺地域に影響があるなんて迷信w
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(13件)

前日のランキングへ

ニュース設定