働く人の8%「仕事で孤独感」=長時間労働で高まる傾向―離職リスク2倍超・東大など

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2025年05月01日 14:01  時事通信社

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時事通信社

ビルの通路を歩く女性(EPA時事)
 企業などで働く人の12人に1人が仕事で孤独感を覚え、長時間労働者ではさらに割合が高まるとする研究結果を、東京大などの研究グループが1日までに発表した。長時間働くことで精神状態が悪化したり、家庭生活が制限されたりすることなどが影響している可能性があるという。

 川上憲人・東大院特任教授らは昨年10月、国内企業や団体、役所で働く20歳以上を対象にオンライン調査を実施。仕事上の孤独感について、「ほとんどなかった」「ときどきあった」「しばしばあった」「ほとんどいつもあった」のいずれかを選んでもらい、約2万4000人の回答を業種、労働時間別などに分析した。

 その結果、「ほとんどいつもあった」は8.3%(1984人)で、およそ12人に1人。女性より男性の方が割合が高かった。週61時間以上働く人では15.8%で、週60時間以下の人の2.2倍に上った。

 また、未婚者や年収400万円以下、仕事が生活の中心となる30〜50代、製造業や農林水産業で働く人も「ほとんどいつも」を選択した割合が高かった。

 研究グループは24年2月と8月、仕事上の孤独感と離職リスクの関係も調査。仕事での孤独感が強いと回答した人はそうでない人と比べ、半年後の離職リスクが2.4倍高かったとする別の研究結果もまとめた。

 川上教授は「長時間労働の職場では、仕事上のコミュニケーションの機会が減少し、人とのつながりをつくりにくくなっている可能性がある。孤独や離職を防ぐための取り組みが企業には求められる」と話している。 

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  • 92%が孤独感を問題にしていないとなると辞めてくれた方が嬉しい8%な感じもする
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