年金法案、衆院通過=底上げ策復活、今国会成立へ

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2025年05月30日 14:31  時事通信社

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年金制度改革関連法案を賛成多数で可決した衆院本会議=30日午後、国会内
 今国会の焦点となっている年金制度改革関連法案は、将来世代の基礎年金底上げ策を盛り込む修正を行った上で、30日午後の衆院本会議で、与党と立憲民主党などの賛成多数により可決された。参院に送付され、今国会で成立する見通しだ。

 修正案は自民、公明、立民3党が共同提出。同日の衆院厚生労働委員会で可決され、本会議に緊急上程された。委員会での採決には野党の一部が反対したが、藤丸敏委員長(自民)が職権で決めた。

 修正を批判していた自民の河野太郎前デジタル相は本会議での採決を欠席した。

 厚労委に出席した石破茂首相は「基礎年金はサラリーマンを含む全国民に共通する給付だ。修正案(の底上げ策)が実現した場合の効果や趣旨を丁寧に説明したい」と述べた。

 基礎年金は、少子高齢化の影響で将来的に給付水準が約3割下がる見込み。修正案は、2029年の財政検証で大幅な水準低下が見込まれる場合、厚生年金の積立金を活用した底上げ策を実施すると付則に追加。底上げ策の影響で厚生年金の支給額が一時的に減る人には緩和策を講じる。

 これに対し、日本維新の会の阿部圭史氏は本会議で、基礎年金の底上げ財源に国費も投じられることに触れ「(修正案で)財源が明らかにされていないのは無責任だ」と批判した。国民民主党の浅野哲氏も反対討論で「時代の変化に応える抜本的な制度改正の内容を欠いている」と指摘した。 

衆院本会議で年金制度改革関連法案が賛成多数で可決され、一礼する福岡資麿厚生労働相=30日午後、国会内
衆院本会議で年金制度改革関連法案が賛成多数で可決され、一礼する福岡資麿厚生労働相=30日午後、国会内

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