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米俳優で映画監督のクリント・イーストウッドが、5月31日に95歳の誕生日を迎えたことを記念してオーストリアのクリア紙が掲載したインタビュー記事が「完全な捏造」だと非難したことが波紋を広げている。イーストウッドは、同紙のインタビューで現在の映画業界について「リメークとフランチャイズの時代」だと話し、独創性に欠けると非難していた。
この発言は、米ピープル誌などでも取り上げられて話題を呼んだが、イーストウッドは2日に米デッドラインに「95歳になったのは確かだが、私はクリアというオーストリアの出版物やほかの記者からのインタビューは最近一切受けていない」とコメントし、インタビューは捏造だと主張した。
悪質な人工知能(AI)生成によるインタビューも疑われたが、その後の調べで実際にイーストウッドは過去にこれらの発言をしていたことが分かった。記事は、フリーランスの記者が1976年にまでさかのぼる過去のさまざまなインタビューから古い発言を引用してあたかも新しいインタビューであるかのようにまとめたものだった。
ウィーンに拠点を置く同紙は「発言内容自体は捏造でないが、インタビューの体裁を取っており、あたかも新しいインタビューであるかのような印象を与える意図があった」として記事を撤回。「透明性と厳格な編集基準を優先し、当該記者とは今後関与しない」と表明した。
イーストウッドは、監督を務めた映画「陪審員2番」が昨年公開されて以降、新作の情報がないことから引退の可能性も取り沙汰されている。しかし、問題となったインタビューでは引退を否定する発言も含まれていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
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