「今でも苦しんでいる人がいる」=平和の詩朗読の11歳―沖縄慰霊の日

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2025年06月23日 15:02  時事通信社

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沖縄全戦没者追悼式で、平和の詩を朗読する城間一歩輝さん=23日午後、沖縄県糸満市の平和祈念公園
 沖縄「慰霊の日」追悼式では、豊見城市立伊良波小学校6年の城間一歩輝さん(11)が、平和の詩「おばあちゃんの歌」を朗読した。詩には80年がたった今でも、心と体に大きな傷を抱え、「祖母のように苦しんでいる人がいることを伝えたかった」との思いが込められている。

 城間さんや母親によると、城間さんの祖母、比嘉キヨ子さん(85)は、太平洋戦争で父と弟を亡くした。自身も隠れていた防空壕(ごう)に米兵が手りゅう弾を投げ込み、左太ももに大きな傷を負った。今でも、その傷痕は残っているが、家族にも見せたがらないという。

 今回、城間さんが追悼式で詩を朗読することが決まった際も、祖母は世間に傷のことが知れ渡ることに複雑な気持ちを抱いているようだった。それでも「こういった傷で苦しむ人がいなくなるためにも、頑張って伝えてほしい」とエールを送ってくれたという。

 詩には、人の命を奪い苦しめる戦争を二度と起こさないよう、祖母から聞いた話を伝え続けていくという思いがつづられている。

 追悼式への出席は初めてという城間さん。「(朗読者に)選ばれた責任は感じている」と話し、「戦争のことをあまり知らない同年代の子にも実態が伝わってほしい」と願った。 

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