将棋の棋聖戦6連覇を達成し、対局を振り返る藤井聡太棋聖(左)=30日午後、千葉県木更津市 将棋の藤井聡太棋聖(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将と合わせ七冠=に杉本和陽六段(33)が挑戦する第96期棋聖戦5番勝負の第3局が30日、千葉県木更津市で指され、後手の藤井七冠が84手で勝った。藤井七冠は3連勝で、棋聖戦6連覇を決めた。
藤井七冠は八大タイトルの通算獲得数を30期の大台に乗せた。30期到達は歴代5人目で、渡辺明九段(41)の通算31期にあと1に迫った。
藤井七冠は終局後、「終盤はかなり際どい形で分からなかった」と語り、杉本六段の抵抗を振り切ってほっとした様子。また、「ここまでとても大変なシリーズばかりなので、30期という結果には少なからず幸運もあった」と感想を述べた。
敗れた杉本六段は「課題が目に見える形で表れた。今後の棋士人生に生かしたい」と前を向いた。
藤井七冠は7月5日から、永瀬拓矢九段(32)を挑戦者に迎える王位戦7番勝負に臨む。

将棋の棋聖戦6連覇を達成し、対局を振り返る藤井聡太棋聖(右)と杉本和陽六段=30日午後、千葉県木更津市